人事労務

是正報告書の様式監10入手先|労働局別の違いと提出期限を確認

経営リスクナビ編集部

是正(改善)報告書(様式監10)の提出を求められ、労働基準監督署からの是正勧告・指導票にどう実務対応するかで手が止まりやすい局面です。様式の入手先や記載方法を誤ると、違反条項と是正文の対応が曖昧になり、再照会や追加資料対応が増えて期限対応が難しくなり得ます。本文では、所轄労働基準監督署長等に提出する前提で、様式の探し方と、違反条項(例:労働基準法第36条)ごとの書き方を押さえることで、どの様式を使い何を添付して提出するかを判断できるようにします。以下では、様式監10の位置付けから入手方法、記載・提出の実務ポイントまでの判断材料として整理手順を示します。

様式監10の位置付け

是正報告書と是正勧告書の関係

様式監10(是正〔改善〕報告書)は、労働基準監督官が臨検等で法令違反を確認し交付する是正勧告書に対して、事業者側が「是正した事実」を文書で返すための実務上の標準様式です。参照資料でも、労働基準法上の違反(例:36協定違反等)や労働安全衛生法等の違反が認められる場合に是正勧告書が出され、企業は是正内容を記載した是正報告書を提出する流れが示されています。

是正報告書は「改善します」という意思表示では足りず、監督官が是正の完了を判断できるよう、違反条項・違反事実・是正内容・是正年月日を是正勧告書と整合させて記載し、必要に応じて裏付け資料を添付して、所轄労働基準監督署長等へ提出します。是正勧告書と是正報告書はセットで運用されるため、勧告書の指摘事項を落としたり、別件の説明で置き換えたりせず、勧告書に対する「回答」として一義的に読める形に整えることが重要です。

指導票との違いと使用場面

参照資料のとおり、労働基準監督署の文書対応には大きく是正勧告書指導票があり、法令違反が認められる場合は是正勧告書、法令違反が明確でない場合でも行政として改善を促す必要があるときは指導票が出され得ます。いずれを受けた場合でも、企業としては是正内容を記載した是正報告書の提出が実務上求められますが、是正勧告は「違反の解消」が前提になるため、様式監10では完了した是正の事実を中心に書きます。

区分 位置付け 対象となりやすい状態 報告書で求められやすい書き方
是正勧告書 法令違反が認められる場合に交付される行政指導文書 例:労働基準法の36協定違反など、条文違反が前提 是正年月日を確定させ、是正内容は「実施済み」を具体的に記載
指導票 法令違反が直ちに認められない場合でも改善を促す文書 運用改善・管理の適正化など 検討・改善計画の提示もあり得るが、可能な限り実施内容と根拠資料を具体化
是正勧告書と指導票の実務上の違い(整理)

様式監10の入手方法

労働局サイトで様式を探す手順

様式監10の入手は、まず「所轄の都道府県労働局が公開している様式・提出書類のページ」を確認するのが基本です。参照資料でも、是正勧告書・指導票を受けた企業が是正報告書を労働基準監督署長等に提出する運用が前提になっており、提出先の行政(労働局・監督署)の案内に沿った様式を使うのが最も安全です。

労働局サイトで「是正(改善)報告書(様式監10)」を探す実務手順
  1. 是正勧告書(または指導票)に記載された監督署名から、所属する都道府県労働局を特定します。
  2. 当該労働局の公式サイト内で「労働基準」「様式」「是正報告書」「改善報告書」等の語で様式集を探します。
  3. 「是正報告書」「是正(改善)報告書」等の名称で掲載されているWord・PDF等のファイルを確認します。
  4. 取得したファイルは、入力→印刷を前提に、提出先(監督署長等)・事業場情報が正しい前提で使用します。

どの労働基準監督署の様式を使うか

提出先は、是正勧告書(または指導票)を交付した所轄労働基準監督署長等であることが原則です(参照資料でも、是正勧告書や是正報告書は労働基準監督署長等に提出する旨が示されています)。したがって、様式も「勧告・指導を受けた事業場を所轄する監督署(=その監督署が属する都道府県労働局)」のものを優先して入手します。

本社と支店で所在地が異なる企業は、実際に臨検が入って文書交付を受けた事業場(支店・工場等)の所轄が基準になります。紙で様式を手渡されている場合は、その用紙を使うのが最も確実ですが、電子ファイルで提出準備を進めたいときは、同一の記載項目(違反条項、違反事実、是正内容、是正年月日、提出先等)を満たしているかを確認し、宛名を誤らないよう整えます。

労働局サイトに様式監10が見当たらないときの確認順序と監督署への照会事項

様式監10がサイトで見当たらない場合でも、参照資料のとおり、企業としては是正内容を記載した是正報告書を提出する必要があります。名称が「様式監10」ではなく「是正報告書」「是正(改善)報告書」等で掲載されていることもあるため、次の順で確認します。

見当たらない場合の確認順序
  1. 労働局サイトの様式集で「是正報告書」「改善報告書」「是正(改善)報告書」を探します。
  2. 「労働基準関係」「監督課関係」等のカテゴリを横断して、Word・PDF等の提出様式を確認します。
  3. それでも不明な場合は、是正勧告書等に記載された担当窓口へ連絡し、指定様式の有無を確認します。
監督署へ照会するときの確認事項(例)
  • 提出すべき文書名が「是正(改善)報告書(様式監10)」で間違いないか。
  • 指定のWord・PDF等の電子データがあるか(メール等での提供可否を含む)。
  • 代替様式(任意様式)で提出する場合に必須となる記載項目は何か。
  • 提出先の宛名表記(「所轄労働基準監督署長」等)と提出方法の指定があるか。
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様式監10の記載項目

事業場情報と違反条項の書き方

記載の基本は、是正勧告書(または指導票)に書かれている事項を正確に転記し、行政側が「どの案件への回答か」を迷わず特定できる状態にすることです。参照資料でも、是正勧告書等は労働基準監督署長等に提出される文書であり、後日、別手続で証拠として扱われる可能性が示されています。したがって、事業場情報・提出先・案件特定情報の正確さは、実務上の重要度が高いです。

事業場情報で最低限そろえる要素
  • 事業場の所在地・名称(是正勧告書の表記どおりに合わせる)。
  • 代表者の職氏名(社内表記ではなく届出上の正式名称に寄せる)。
  • 提出年月日(実際に提出する日付で統一する)。
  • 提出先(所轄労働基準監督署長等、是正勧告書の宛先表記に合わせる)。

違反条項は勧告書に記載された条項番号をそのまま用い、たとえば36協定違反であれば労働基準法第36条に関する指摘として整理します(労働基準法第36条)。割増賃金や年次有給休暇に関する指摘がある場合も、条文ベースで整理しておくと照会対応が容易です(割増賃金:労働基準法第37条、年次有給休暇:労働基準法第39条)。

是正内容と是正年月日の書き方

是正内容は、監督官が「是正済み」を客観的に判断できるよう、実施した手続・作成した書類・支払の事実などを具体化して書きます。是正年月日は「完了した日」を書くのが原則で、支払であれば振込実行日、届出であれば提出日など、証拠と一致する日付にそろえます。

参照資料には、割増賃金の整理として法定の割増率(時間外25%以上、法定休日35%以上、深夜はそれぞれに25%以上加算)が示されており、賃金是正ではこの区分が是正内容の説得力を左右します。また、定額残業制(固定残業代)を採用している場合は、賃金に含まれる時間外手当が「何時間分に相当するか」を就業規則・雇用契約書に明示し、超過分の差額支払を明示し、賃金台帳にも固定時間外手当として記載するなど、制度面の是正も含めて書くべき要素が整理されています。

区分 参照資料にある割増賃金率(最低) 是正報告書に書きやすい是正の切り口
法定労働時間を上回る時間外労働 25%以上 不足額の再計算と追払い、計算ルールの改定
法定休日の労働 35%以上 休日区分の定義統一、勤怠集計設定の修正
深夜労働 上記に25%以上加算 深夜帯の定義・自動計算設定の修正
割増賃金の区分(是正内容を書く際の整理軸)

違反条項が複数あるときは1項目1対応で書くべきか、まとめて書くべきかの判断基準

違反条項が複数ある場合は、監督官の確認を想定し、原則として1条項(または1指摘)=1是正の対応関係が分かるように書くのが安全です。特に、同じ「時間外労働」でも、36協定(手続・上限・協定内容)と割増賃金(計算・支払)では是正の中身と証拠が異なるため、まとめ過ぎると照会が増えます。

参照資料では36協定について、告示(平成30年厚生労働省告示第323号)に基づく指針への適合や、限度時間(月45時間・年360時間)に近づける努力、1月あたり45時間以下とする努力等の整理が示されています。したがって、36協定関係の指摘がある場合は、協定の内容がこの枠組みに照らして整備されたこと(少なくとも指摘事項が解消していること)を、条項ごとに示す書き方が実務的です。

まとめて書く場合に最低限外さないポイント
  • まとめる対象条項を全て列挙し、どの是正がどの条項に効くのかを文面上で切り分ける。
  • 36協定(労働基準法第36条)と割増賃金(労働基準法第37条)は証拠が違うため、添付資料も分けて示す。
  • 年5日の年次有給休暇(労働基準法第39条)は管理簿・時季指定等の運用証跡を別立てで示す。

是正報告書の作成実務

賃金や時間外労働の記載例

賃金不払い・割増賃金不足・時間外労働(36協定)などは、後日の再照会に耐えるよう、区分と根拠を明確にした上で、是正した事実を書きます。参照資料の割増率(時間外25%以上、法定休日35%以上、深夜は追加25%以上)を前提に、再計算したことが分かる形に整えると、説明の往復が減ります。

記載例(文章の骨格)
  • 割増賃金(労働基準法第37条)|時間外25%以上・法定休日35%以上・深夜は追加25%以上の区分で再計算し、不足額を支払いました(賃金台帳・振込明細を添付)。
  • 固定残業代|賃金に含まれる時間外手当が何時間分かを就業規則・雇用契約書に明示し、超過分の差額を支払う旨を明記し、賃金台帳へ固定時間外手当として記載する運用に変更しました。
  • 36協定(労働基準法第36条)|協定を締結・届出し、限度時間(月45時間・年360時間)を基準に運用ルールを見直しました(協定届の控え等を添付)。

就業規則や有給休暇の記載例

就業規則・年次有給休暇は、書面整備だけでなく、運用が回り始めていることを示すと受理後の追加照会が減ります。参照資料でも、年次有給休暇について年5日間の取得(労基法39条7項)がポイントとして明示されていますので、指摘がこの点に関係する場合は、対象者・管理方法・時季指定の実施等を是正内容に落とし込みます(労働基準法第39条)。

記載例(年5日取得義務が論点のとき)
  • 年次有給休暇(労働基準法第39条)|年5日取得の管理簿を作成し、取得不足者に対して時季指定を実施できる運用(申請・承認フロー)を整備しました。
  • 取得促進|計画的付与制度等の活用を検討・導入し、取得しやすい環境整備を実施しました(社内周知文書等を保存)。

再発防止策とNG表現の直し方

再発防止策は、抽象表現を避け、仕組み化証跡が残る運用に直して書きます。とくに36協定や長時間労働の論点では、参照資料にある指針適合・限度時間(月45時間・年360時間)・1月45時間以下の努力といった整理があるため、再発防止策でもこの枠組みに沿って「運用ルール」「モニタリング」「逸脱時の是正」を書くと行政側の理解が早くなります。

NG表現→言い換え例
  • 「今後は気をつけます」→「36協定の限度時間(月45時間・年360時間)を基準に、月次で時間外・休日労働を集計し、超過見込みが出た時点で所属長が業務配分を是正する手順を運用開始しました」。
  • 「管理を徹底します」→「深夜・休日・時間外を区分して集計し、割増賃金率(時間外25%以上、休日35%以上、深夜は追加25%以上)に基づく計算設定を点検するチェックリストを導入しました」。
  • 「担当者が注意します」→「固定残業代は就業規則・雇用契約書に『何時間分か』を明示し、超過分は差額支払する運用に統一し、賃金台帳へ固定時間外手当として記載する運用に変更しました」。
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提出手続とその後の対応

提出期限と持参郵送電子申請の扱い

是正(改善)報告書(様式監10)は、是正勧告書・指導票に記載された期限を前提に、所轄労働基準監督署長等へ提出します(参照資料)。提出方法は、監督署の指示・地域運用で差が出るため、迷う場合は担当窓口に確認した上で、証跡が残る方法を選びます。

実務上の提出方法の選び方(証跡重視)
  • 郵送|控えと発送記録が残る方法(追跡可能な送付)で提出し、配達完了を保存します。
  • 持参|控えに受付印をもらい、その場で不足資料の指摘を受けられるメリットがあります。
  • 電子提出|是正報告は個別運用になり得るため、事前に監督署へ可否・形式(PDF等)を確認します。

受理後の再照会と再調査への備え

提出後は、是正内容の裏付け(賃金台帳、協定、管理簿等)について再照会が来る前提で、説明可能な状態を維持します。参照資料では、是正勧告書等は後日、訴訟手続の中で文書送付嘱託申立(民事訴訟法226条)により裁判所へ送付され、証拠として使われ得ること、そして安全配慮義務違反の根拠にされ得ることが示されています(民事訴訟法第226条)。この点からも、是正報告書は「提出して終わり」ではなく、将来の検証に耐える整合性が重要です。

受理後に備えるべき保存・説明材料
  • 割増賃金の再計算根拠(時間外25%以上、休日35%以上、深夜は追加25%以上の区分が分かる表)。
  • 36協定の控え(限度時間(月45時間・年360時間)に照らした運用説明ができる資料)。
  • 年5日の有給取得(労働基準法第39条)に関する管理簿・時季指定の記録。

控えの残し方で差が出る場面とは|提出日・提出先・添付資料をどう記録するか

控えの整備は、行政対応だけでなく、後日の紛争対応にも直結します。参照資料のとおり、是正勧告書等は、被災労働者側が訴訟で文書送付嘱託(民事訴訟法第226条)を行うことで証拠化され得ます。企業側も、いつ・どこに・何を提出したかを自社で再現できるよう、提出記録をセットで残します。

控えの残し方(最小セット)
  1. 様式監10(提出版)と添付資料一式を、提出前に同一順序でコピー保存します。
  2. 提出日・提出先(所轄労働基準監督署長等)・担当者名(分かる範囲)を表紙メモに記録します。
  3. 郵送は追跡記録、持参は受付印付き控えを保存し、照会が来たら即提示できるようにします。

是正勧告後の労務管理

違反類型から見る社内点検の優先順

是正勧告後の自主点検は、指摘事項の再発防止に直結する領域から優先します。参照資料にあるとおり、典型例として36協定違反が挙げられており、時間外労働の適正化は優先度が高い領域です(労働基準法第36条)。また、割増賃金は区分ごとに最低割増率が定まっているため(時間外25%以上、休日35%以上、深夜は追加25%以上)、勤怠集計と賃金計算の整合も同時に点検します(労働基準法第37条)。

優先順の目安(参照資料の論点を反映)
  • 36協定(労働基準法第36条)と運用(限度時間の考え方、月次モニタリングの有無)。
  • 割増賃金(労働基準法第37条)の区分設定(時間外25%以上、休日35%以上、深夜は追加25%以上)と計算設定。
  • 固定残業代の設計と明示(何時間分かの明示、超過分差額支払、賃金台帳記載)。
  • 年5日の年次有給休暇(労働基準法第39条)の取得管理(管理簿、時季指定、取得促進)。

36協定届など関連届出との関係

36協定は、単に「届出した」だけでなく、内容が指針・限度時間の考え方に照らして適切であること、そして運用が追随していることが重要です。参照資料では、36協定の内容が「労働基準法第36条第1項の協定で定める労働時間の延長および休日の労働について留意すべき事項等に関する指針」(平成30年厚生労働省告示第323号)に適合すること、限度時間(月45時間、1年360時間)に近づける努力、1月あたり45時間以下とする努力等が整理されています。是正報告書側では、これらを踏まえて「届出・運用・逸脱時対応」を一体で説明できるようにします(労働基準法第36条)。

是正報告書に添えやすい関連資料(例)
  • 36協定届の控え(受付印の有無を含む)と、限度時間(月45時間・年360時間)を意識した運用ルールの社内文書。
  • 時間外・休日・深夜の区分が分かる勤怠集計資料(割増率の適用が説明できる形)。

放置リスクと専門家相談の目安

是正勧告・指導票を受けた以上、企業としては是正内容を記載した是正報告書を提出する必要があり(参照資料)、放置は避けるべきです。特に、労災事故が関係する事案では、参照資料が示すとおり、是正勧告書等が後日、訴訟で文書送付嘱託(民事訴訟法第226条)により証拠化され、安全配慮義務違反の根拠にされ得る点に留意が必要です。提出の遅れや記載の不整合は、行政対応だけでなく、将来の紛争対応でも不利に働き得ます。

相談を急いだ方がよい状況(実務目安)
  • 36協定違反(労働基準法第36条)が絡み、協定内容の見直しと運用設計を同時に求められている。
  • 割増賃金(労働基準法第37条)で、時間外25%以上・休日35%以上・深夜追加25%以上の区分再計算が必要だが社内で再計算根拠を作れない。
  • 固定残業代について、何時間分かの明示や超過分差額支払、賃金台帳記載の整備が未了で、期限までに体裁を整えられない。
  • 労災や安全配慮義務が争点化し得る事案で、文書が訴訟で証拠化され得る点(民事訴訟法第226条)を踏まえた記載・保存が必要。

よくある質問

様式監10は別の労働局の様式でも使えますか?

原則としては、提出先が所轄労働基準監督署長等であり(参照資料)、当該監督署が指定する体裁・記載項目を満たしていれば、他労働局の書式をベースに作成しても実務上受理されることはあります。ただし、監督署ごとの運用で「指定様式を使ってください」と言われることもあり得るため、様式が入手できない場合は、まず監督署に「指定の様式データがあるか」「任意様式で足りるか」を確認するのが確実です。

流用する場合に必ず直す箇所
  • 宛名(所轄労働基準監督署長等)と監督署名。
  • 事業場の所在地・名称(是正勧告書の表記に合わせる)。
  • 違反条項(例:36協定違反なら労働基準法第36条)と違反事実の対応関係。

是正報告書に押印や署名は必要ですか?

参照資料には押印要件の明示はありませんが、是正報告書は行政に対する公式文書であり、提出先が労働基準監督署長等である点(参照資料)を踏まえると、社内統制として代表者確認を経た形にすることが望ましいです。押印の要否は監督署の運用や提出方法(持参・郵送・電子提出)にも左右されるため、指定がある場合はそれに従い、指定がない場合でも、少なくとも代表者職氏名を正式表記で記載し、控えと合わせて真正性を説明できる状態にしておくと安全です。

期限までに是正が終わらない場合はどう書けばよいですか?

無回答のまま期限を過ぎるのではなく、参照資料が示す「是正内容を記載した是正報告書を提出する」枠組みの中で、中間報告としての是正報告を行います。具体的には、未了の理由、現在の進捗、完了予定、暫定措置を、条項ごとに分けて書くと監督官が判断しやすくなります。たとえば36協定違反(労働基準法第36条)や割増賃金(労働基準法第37条)が絡む場合は、協定の締結・届出の予定日、割増率(時間外25%以上、休日35%以上、深夜追加25%以上)の区分で再計算している旨、支払予定(支払方法が確定していること)まで落とし込み、監督署に事前連絡した上で提出します。

電子申請で是正報告書を提出できますか?

参照資料は提出先を労働基準監督署長等としており、提出方法の全国一律の指定までは示していません。実務上、是正報告は個別事案性が強く、監督署の運用によって「持参・郵送を基本」とする場合もあります。電子提出を希望する場合は、様式の入手と同様に、所轄監督署へ「電子データでの提出可否」「受領の方法(メール、電子申請等)」「押印・署名の扱い」を事前に確認し、指示された手順に従うのが確実です。

まとめ:様式監10への対応で次にすべきこと

様式監10は、是正勧告書・指導票に対して「是正した事実」を返すための実務上の標準様式であり、提出先は所轄労働基準監督署長等である点を起点に整理します。入手は、まず所轄の都道府県労働局サイトの様式集を確認し、見当たらない場合は名称違い(是正報告書/是正(改善)報告書等)も含めて探索し、最終的に担当窓口へ指定様式の有無と必須記載項目を照会するのが現実的です。記載では、違反条項・違反事実・是正内容・是正年月日を是正勧告書と整合させ、割増賃金は時間外25%以上・休日35%以上・深夜追加25%以上といった区分が説明できる証跡をそろえることが判断軸になります。提出後も、是正勧告書等が民事訴訟法第226条により証拠化され得る前提で、提出日・提出先・添付資料を控えとして再現できる形で保存してください。個別事情(是正未了、固定残業代の設計見直し、労災が絡む等)がある場合は、監督署への事前相談や、社労士・弁護士など専門家への確認を前提に実務を組み立てるのが安全です。



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