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セーフティネット保証4号の申請手続き|必要書類と申請書の書き方を解説

経営リスクナビ編集部

自然災害などの影響で売上が急減し、資金繰りのためにセーフティネット保証4号の認定申請を急いでいる事業者の方も多いでしょう。認定手続きは必要書類が多く、申請書の記入ミスは融資実行までの遅れに直結しかねません。この記事では、セーフティネット保証4号の認定要件から、申請書の入手方法、正確な書き方、提出までの具体的な手続きを詳しく解説します。

セーフティネット保証4号とは

制度の目的と概要

セーフティネット保証4号は、突発的な災害などにより経営の安定に支障が生じている中小企業者に対し、資金供給を円滑化することを目的とした国の制度です。この制度を利用すると、一般の保証限度額とは別に、信用保証協会が融資額の100%を保証します。金融機関にとっては貸し倒れリスクが信用保証協会によって保証されるため、通常の融資よりも審査に通りやすくなるという大きなメリットがあり、企業の資金繰り悪化を防ぐ強力な支援策として機能します。

保証の対象となる「突発的災害」

本制度は、地震や台風といった自然災害、あるいは感染症のまん延など、突発的に発生した災害によって著しい影響を受けた場合に発動されます。国が特定の災害と影響を受けた地域を指定し、その地域内に事業所を有する中小企業が保証の対象となります。過去には、新型コロナウイルス感染症や令和元年台風第19号などが指定案件となりました。対象となる事業者は、国が定める指定期間内に、事業所所在地の市区町村へ認定を申請する必要があります。

認定の対象となる要件

指定地域で事業を営んでいること

認定を受けるための第一の要件は、国が指定した地域内において、原則として1年以上継続して事業を営んでいることです。法人の場合は本店登記地、個人事業主の場合は主たる事業所の所在地が指定地域内にある必要があります。もし登記上の所在地と事業の実態がある場所が異なる場合は、事業実態のある市区町村で申請し、賃貸借契約書などでその事実を証明しなくてはなりません。

災害の影響による売上高等の減少

第二の要件は、指定された災害の影響によって売上高などが減少していることです。具体的な基準として、以下の2点を両方満たす必要があります。

売上高の減少要件
  • 最近1か月間の売上高が、前年同月比で20%以上減少していること
  • その後2か月間を含む合計3か月間の売上高が、前年同期比で20%以上減少することが見込まれること

これらの要件を満たすことで、災害による経営への打撃が客観的に証明され、制度の支援対象として認定されます。

認定申請の手続きと流れ

申請から認定書交付までの流れ

認定を受けるための手続きは、事業所の所在地を管轄する市区町村の担当窓口で申請することから始まります。基本的な流れは以下の通りです。

認定書交付までの流れ
  1. 事業所所在地の市区町村担当窓口へ、必要書類一式を提出する。
  2. 市区町村の担当部署が、売上高の減少要件などを満たしているか審査を行う。
  3. 申請内容に不備がなければ、認定書が発行・交付される。

審査期間は、書類に不備がなければ数日から1週間程度が一般的ですが、災害の規模や窓口の混雑状況によっては、さらに時間を要する場合があります。

申請に必要な書類一覧

認定申請には、市区町村が定める申請書や、法人・個人事業主の別に応じた証明書類などが必要です。事前に漏れなく準備することが、手続きをスムーズに進める鍵となります。

主な必要書類
  • 認定申請書(市区町村所定の様式)
  • 売上高計算書およびその根拠資料(月別の試算表、売上台帳など)
  • 【法人の場合】履歴事項全部証明書(商業登記簿謄本)の写し、直近の法人税確定申告書の写し
  • 【個人事業主の場合】直近の確定申告書の写し
  • 許認可が必要な事業の場合は、その許認可証の写し
  • 代理人が申請する場合は、委任状

申請窓口と提出方法

申請窓口は、事業所が所在する市区町村の商工担当課や産業振興課などになります。提出方法は自治体によって異なりますが、主に窓口への直接持参、郵送、電子申請などがあります。窓口へ持参する場合は事前の電話予約が必要なケースも多いため、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。郵送の場合は、返信用の封筒や切手の同封を求められることが一般的です。必ず自治体の公式ウェブサイトなどで最新の情報を確認してください。

認定書取得後の金融機関への提出と融資相談

市区町村から認定書の交付を受けた後は、その認定書とその他必要書類を持参し、金融機関または信用保証協会へ保証付き融資を申し込みます。ここで注意すべきなのは、認定書の取得が融資の実行を確約するものではないという点です。認定はあくまで保証審査を受けるための資格であり、融資を受けるには、別途金融機関および信用保証協会による金融上の審査を通過する必要があります。審査では、今後の事業計画や資金繰り表など、業績回復に向けた具体的な説明が求められます。

申請書の入手と記入方法

認定申請書の入手方法

認定申請書や売上高計算書といった指定様式は、各市区町村の公式ウェブサイトからダウンロードするのが一般的です。創業からの期間や売上実績の状況に応じて複数の様式が用意されている場合があるため、自社の状況に合ったものを選択してください。窓口で直接受け取ることも可能ですが、ウェブサイトで事前に取得・準備する方が効率的です。

売上高計算書の記入ポイント

売上高計算書は、審査の根幹となる重要な書類です。以下の点に注意して正確に記入してください。

売上高計算書の主な記入ポイント
  • 最近1か月とその後2か月の見込み、前年同期の実績を正確に記入する。
  • 金額は円単位で記載し、税抜と税込かの基準を統一する。
  • 売上減少率は、自治体が指定する計算式に従い、小数点第2位以下を切り捨てて記入する(例:20.98% → 20.9%)。
  • 見込み額については、算出根拠を合理的に説明できるよう準備しておく。

申請書全体の共通注意点

申請書類を作成する際は、ささいな不備が審査の遅れにつながるため、細心の注意が必要です。

申請書作成時の共通注意点
  • 記載する数値は、添付する根拠資料の内容と完全に一致させる。
  • 法人の本店所在地や代表者名は、登記簿謄本通りに一字一句正確に転記する。
  • 修正液や修正テープの使用は認められないため、書き損じた場合は二重線で訂正し、訂正印を押印する。
  • 提出前に、すべての記入項目や計算結果に誤りがないか必ず再確認する。

売上減少を証明する根拠資料の準備と注意点

売上高の減少を証明するためには、申請書に記載した数値を裏付ける客観的な資料が必要です。各月の売上高が明確にわかる試算表、売上台帳、総勘定元帳の写しなどが該当します。手書きのメモではなく、会計ソフトから出力した帳票など、客観性の高い資料を準備することが望ましいです。複数の事業を営んでいる場合は、原則としてすべての事業の売上高を合算して比較します。これらの資料は審査の重要な証拠となるため、見やすく整理して提出しましょう。

よくある質問

4号と5号の主な違いは?

セーフティネット保証4号と5号は、目的、対象要件、保証割合が異なります。主な違いは以下の表の通りです。

項目 4号(突発的災害) 5号(業況の悪化している業種)
根拠 突発的な災害(自然災害等)により国が地域を指定 全国的に業況が悪化している業種を国が指定
売上減少要件 原則20%以上の減少 原則5%以上の減少
保証割合 100%保証 80%保証
セーフティネット保証4号と5号の主な違い

売上高計算に補助金は含む?

いいえ、含みません。売上高の計算においては、国や地方公共団体から受給した持続化給付金や事業復活支援金などの補助金・助成金は、本業の売上高から除外します。事業本来の営業活動による収益を基に、売上高の減少率を算出してください。

創業1年未満でも申請できる?

はい、可能です。創業から3か月以上1年1か月未満の事業者で、前年同月の売上高が存在しない場合でも、運用緩和の特例様式を用いて申請できます。この場合、「最近1か月の売上高」と「直近3か月の平均売上高」などを比較する方法で減少率を判定します。

認定書の有効期間はいつまで?

認定書の有効期間は、原則として認定を受けた日から起算して30日間です。この期間内に金融機関または信用保証協会へ融資の申し込みを完了させる必要があります。万が一期限を過ぎてしまった場合は、認定が無効となり、再度市区町村で認定を受け直さなければなりません。

認定は融資を保証するもの?

いいえ、保証するものではありません。市区町村による認定は、あくまでセーフティネット保証の申込資格を得たことを証明するものです。融資が実行されるためには、この認定書を用いて金融機関および信用保証協会に申し込み、それぞれの金融上の審査を通過する必要があります。

認定書発行までの期間は?

申請書類に不備がなく、窓口が混雑していなければ、申請から概ね3営業日から1週間程度で発行されるのが一般的です。ただし、大規模な災害の発生直後など、申請が集中する時期にはさらに日数を要する可能性があるため、資金繰りを考慮して早めに申請することが重要です。

認定申請は代理人(税理士など)でも可能?

はい、可能です。金融機関の担当者や顧問税理士などが代理で申請手続きを行うことは実務上広く認められています。その際には、申請者本人が署名または記名押印した委任状の提出が必須となります。代理申請は事業主の負担を軽減し、手続きを円滑に進める上で有効な手段です。

まとめ:セーフティネット保証4号の申請を正確に進めるポイント

セーフティネット保証4号は、災害等で売上が20%以上減少した事業者を対象に、融資額の100%を保証する強力な資金繰り支援策です。利用を検討する際は、まず自社の事業所が指定地域に含まれているか、売上高の減少要件を満たすかを確認し、速やかに市区町村のウェブサイトで指定の申請書を入手しましょう。申請書の数値は売上台帳などの根拠資料と完全に一致させ、記載内容に不備がないよう慎重に作成することが重要です。認定書の有効期間は30日間と短いため、交付後は速やかに金融機関へ提出してください。なお、市区町村の認定はあくまで保証審査の入り口であり、融資の実行には別途金融機関の審査が必要となるため、事業計画を十分に準備して臨みましょう。



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