法務

債権差押命令の申立手数料|印紙・郵券の計算と回収費用の目安

経営リスクナビ編集部

債権差押命令の申立てを進める局面では、申立手数料(収入印紙)や予納郵券など「裁判所に何をいくら納めるか」が見えないと、社内稟議の根拠づけが止まりやすいです。特に、差押命令申立ての手数料が4,000円である一方、郵券や取得実費は事件設計(送達先・当事者数)で増減し、見積りの出し方にばらつきが出ます。費用の区分を誤ると、請求債権目録の執行費用欄の合計・内訳が整理できず、取立限度の設計や会計処理にも影響します。以下では、稟議に必要な概算根拠を作る判断材料として費用の内訳と増減要因を示します。

目次

債権差押命令と費用の全体像

債権執行での申立手数料の位置づけ

債権差押命令の申立手数料は、強制執行(民事執行)を執行裁判所に開始させるための手数料で、申立書に収入印紙を貼付して納付します(納付方法の基本は民事訴訟費用等に関する法律・同規則の枠組みで整理されます)。

また、金銭債権の強制執行では、執行に必要な費用は原則として債務者負担とされ、差押えに要した費用は「執行費用」として請求債権と同時に取り立てることができます(民事執行法第42条)。そのため、社内稟議・会計処理では、裁判所納付分(印紙・郵券等)を一時立替として整理し、請求債権目録の「執行費用」欄に合計額と内訳を記載して第三債務者にも限度額が分かる形にするのが実務的です(取立限度の考え方は民事執行法第155条)。

申立手数料は、申立ての成否そのものに直結します。例えば差押命令の申立てについて、執行実施費用の主要項目として「手数料4,000円」「申立書の作成及び提出費用1,000円」が整理されており、これらは請求債権目録上も分けて記載して管理します(民事訴訟費用等に関する法律・同規則の整理)。

差押で裁判所に払う費用の内訳

債権差押命令の申立てで、裁判所に直接納める費用は、実務上は次の「2系統+(必要に応じて)定型の執行費用表示」に分けて把握すると整理しやすいです。

裁判所に納める費用(債権差押命令)
  • 申立手数料(収入印紙):差押命令申立ての手数料は4,000円(民事訴訟費用等に関する法律・別表、同規則の整理)。
  • 予納郵券(郵便切手):差押命令正本等の送達のために予納し、金額・切手内訳は執行裁判所ごとの指定に従います。

加えて、請求債権目録の「執行費用」欄には、裁判所納付の印紙・郵券だけでなく、定型処理として「申立書作成及び提出費用1,000円」を計上して、取立限度(請求債権+執行費用)を第三債務者に明確化する運用が実務上用いられます(民事執行法第155条、民事訴訟費用等に関する法律・同規則の整理)。

社内稟議で分けるべき費用区分|裁判所に納める費用・取得実費・回収後も残る費用

社内稟議では、「回収できる(=執行費用として請求に載せられる)範囲」と「最終的に自社負担として残る範囲」を分けて示すと、決裁の論点が明確になります。執行費用として同時取立てが可能な枠組みは民事執行法第42条に基づき、請求債権目録に合計と内訳を記載する取扱いが実務上用いられます。

区分 具体例 社内での扱いの要点
裁判所に納める費用 申立手数料4,000円、予納郵券(差押命令正本送達費用) 執行費用として請求債権目録に計上し、立替管理します。
事前取得実費(公的書類) 資格証明書(登記事項証明書)600円(オンライン請求で送付は500円)、送達証明申請150円(受領費用168円の整理もあり) 公的実費として計上できる範囲を、領収・証明要否も含めて整理します。
回収後も残り得る費用 弁護士・司法書士報酬、振込手数料、社内人件費・交通費 執行費用に含めにくい(転嫁できない)前提で、別枠で稟議化します。
稟議での費用区分(例)

特に当事者が複数のケースでは、執行費用は「連帯負担」ではなく、債権者・債務者ごとに分けて請求する必要がある点が実務上の注意点です(請求債権目録の作り分けが必要になります)。

申立先の裁判所を確認する

管轄裁判所は債務者住所地が基準

債権差押命令は、原則として地方裁判所の執行裁判所に申し立てます。管轄の基準は、債務者の普通裁判籍(個人は住所、法人は本店)を起点に整理します。債務者住所地等が国内にない例外場面では、差し押さえるべき債権の所在地(第三債務者の所在地等)を軸に検討します。

管轄違いは、申立ての取下げ・再申立てや移送等で時間を失い、差押えのタイミング(口座の資金移動等)に影響します。したがって、申立直前に、債務者・第三債務者が法人なら履歴事項全部証明書等(資格証明書)を最新化して確認します。資格証明書の取得費用は、法務局窓口で1通600円、オンライン請求で送付の場合は500円という全国共通の整理が示されています。

地方裁判所と簡易裁判所の整理

債権差押命令の申立先は、原則として地方裁判所です(訴訟の第一審が簡易裁判所であっても、強制執行段階では地方裁判所となるのが基本です)。

例外として、少額訴訟で得た債務名義に基づき、金銭債権に限って簡易裁判所で債権執行を行える「少額訴訟債権執行」の制度があります(民事執行法第167条の2以下の体系)。この制度では、裁判所書記官が執行処分を行う場面があり、一定の処分について執行異議の申立てが可能と整理されています。

社内手続としては、まず「通常の債権執行=地方裁判所」を前提に費用(印紙4,000円+郵券)を見積もり、少額訴訟債権執行に該当する場合のみ例外処理として申立先と必要書類を再確認する運用が安全です。

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申立手数料と郵券の計算方法

収入印紙の計算単位を押さえる

債権差押命令の申立手数料(収入印紙)は、事件類型として「差押命令の申立て」の手数料が4,000円という整理が基本です(民事訴訟費用等に関する法律・別表、同規則)。

他方で、実務上は、同時に計上する「執行費用(内訳表示)」まで含めて、請求債権目録を設計します。典型的には次の項目を、合計額とともに掲げます。

請求債権目録に載せる執行費用の定型内訳(例)
  • 本申立手数料:4,000円
  • 本申立書作成及び提出費用:1,000円
  • 差押命令正本送達費用:予納郵券相当額(執行裁判所の指定に従う)
  • 資格証明書交付手数料:法務局600円(オンライン請求で送付は500円)

また、遅延損害金・利息の計算は、請求債権目録に金額として落とし込みます。端数処理について、金銭債務の現金弁済の場面にある四捨五入の規律をそのまま当てはめるのではなく、債権差押命令申立ての損害金算定では切捨て計算の取扱いが多い、という実務整理があります。

人数と請求債権数による増減を見る

費用の増減要因は、「申立ての単位(事件の作り方)」と「送達先(第三債務者・店舗数等)」で分けて把握すると混乱しにくいです。

  • 申立手数料は、差押命令の申立て自体の手数料として4,000円が基本で、別途「申立書作成及び提出費用1,000円」を執行費用として計上する整理が示されています。
  • 送達・通知・証明の取得は、相手方(債務者等)の人数や、必要な申請の種類で積み上がります。

例えば、執行文付与に関しては、裁判所での執行文付与申立てについて「手数料は1通につき300円」に加え、「執行文の受領費用603円」「通知費用168円」「(債務者1名の場合の)通知の実費84円」等の整理が示されています(民事訴訟費用等に関する法律・同規則の整理)。このように、人数構成や申請の組合せで、見積りの内訳が変わります。

また、当事者が複数の場合の注意点として、執行費用は連帯負担とならないため、債権者・債務者ごとに分けて請求する必要があります(請求債権目録の作り分けが必要です)。

預金差押と給与差押で郵券見積りがぶれやすい場面|第三債務者数・陳述催告・送達先追加の分かれ目

予納郵券(差押命令正本送達費用)は、執行裁判所の指定する切手の組合せに従う必要があり、第三債務者数や送達先の数で増減します。さらに、第三債務者に対し差押債権の存否等の回答を求める陳述催告を付ける場合は、回答書の返信用料金等の要素が加わり得ます。

見積りがぶれやすい典型は次のとおりです。

郵券が増減しやすい分岐点(実務上の観点)
  • 預金差押で同一銀行でも支店・事務センター扱い等で送達先が複数になる場合は、その送達先数に応じて増えます。
  • 給与差押で本社と就労場所が異なり送達先を追加指定する場合は、その送達先数に応じて増えます。
  • 陳述催告を付ける場合は、第三債務者の回答関係の郵送実費が加算要素になります。

「当事者各1名の基本額が約3,000円〜4,000円台、第三債務者が1名増えるごとに約1,000円〜2,000円が加算」というような一般論は裁判所運用差が大きいため、申立先の執行裁判所の指定表に従って積算し、迷う場合は債権執行受付で確認する運用が安全です。

申立書類と関連費用を整理する

債務名義と執行文の取得費用

強制執行(債権差押命令)では、執行力のある債務名義正本に加え、原則として執行文が必要です(債務名義=確定判決、和解調書、調停調書、執行認諾文言付公正証書など)。

参照される費用整理では、裁判所での「判決、和解、認諾及び調停調書の執行文の付与申立て」について、少なくとも次のように分解されています。

執行文付与(裁判所)で整理される費用項目(例)
  • 手数料:1通につき300円
  • 執行文の受領費用:603円
  • 債務者に対する通知費用:168円
  • 債務者への通知の実費:84円(債務者1名の場合の整理)

事実の到来(条件成就)や承継が絡む執行文の場合は、証明書類の交付を受けるための費用が別途整理され得るため、社内見積りでは「通常執行文か、条件成就・承継型か」を先に切り分け、必要書類と費用を確定させます。

送達証明書と資格証明書の費用

申立てに先立ち、債務名義が債務者に送達されたことを示す送達証明書や、当事者が法人である場合の資格証明書(登記事項証明書)を取得します。

申立前に出やすい公的実費(参照整理に基づく例)
  • 送達証明申請(判決・和解・調停調書等):手数料150円、証明書の受領費用168円という整理が示されています。
  • 資格証明書(法務局の登記事項証明書):窓口交付は1通600円、オンライン請求で送付は500円が原則の整理です。
  • 枚数が50枚を超える登記事項証明書は、50枚ごとに100円が加算される整理があります。

資格証明書の「いつまで有効か」は裁判所運用に直結します。実務上は、申立日から遡って原則3か月以内発行のものを用意する運用が一般的で、期限切れは補正の原因になり得るため、申立直前に取得するスケジュール管理が重要です。

電子債務名義と紙の債務名義で追加書類が変わる場面|記録事項証明書等の要否を申立前に切り分ける

債務名義が紙か電子かで、申立時の添付・提出方法が変わり得ます。紙の債務名義であれば、正本(執行文が付与されたもの)をそのまま提出するのが基本です。

一方、電子化された債務名義(電子判決等)を用いる場合、裁判所の手続・提出方法により、事件特定情報の提出で足りるのか、あるいは記録事項証明書等の提出が必要になるのかが分岐します。書面申立てで証明書提出が必要になる場合には、記録事項証明書の交付申請と手数料納付が発生し得るため、申立方式(電子か書面か)を先に確定させます。

なお、電子公正証書の場合も、公証制度側で記録事項を記載した書面を取得して提出する場面があります。保有している債務名義の形式(紙/電子、公正証書か裁判所作成か)を申立前に棚卸しして、必要書類と費用の漏れを防ぎます。

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差押手続の流れと費用の発生時点

申立前から命令発令までの流れ

債権差押命令は、(1)申立前の資料収集、(2)申立て、(3)裁判所の形式審査、(4)差押命令の発令・送達、という流れで進みます。費用は主に「申立時点(印紙・郵券)」と「申立前の取得実費(送達証明・資格証明等)」に分かれて発生します。

申立前〜発令までの実務フロー(費用発生点つき)
  1. 債務名義正本と執行文を準備し、必要に応じて執行文付与(手数料300円等の整理)を行います。
  2. 送達証明書を取得し(手数料150円・受領費用168円の整理)、法人当事者がいれば資格証明書(600円/オンライン送付500円)を取得します。
  3. 申立書・目録(請求債権目録・差押債権目録等)を整え、申立手数料4,000円と予納郵券を添えて地方裁判所に提出します。
  4. 不備がなければ差押命令が発令され、差押命令正本が第三債務者に特別送達されます(送達費用は予納郵券で管理します)。

差押えの効力は第三債務者への送達で発生し、第三債務者は債務者への弁済が禁止されます。送達順序・期間管理が回収結果に影響するため、予納郵券の不足(追納)で送達が遅れないよう、申立先の指定どおりに準備します。

送達後の取立と転付命令の費用

差押命令が債務者に送達された後、一定期間が経過すると、差押債権者は第三債務者から取立てができます(取立てできる限度は「請求債権+執行費用の合計額」までです:民事執行法第155条)。

差押債権が金銭債権の場合、差押命令が債務者に送達されてから1週間(ただし、給料債権等の差押えで、請求債権に扶養義務等に係る金銭債権が含まれない場合は4週間)が経過すると取立てが可能になります(民事執行法第155条)。

第三債務者が任意に支払う場合、取立自体に裁判所手数料は通常かかりませんが、入金後は裁判所への所定の届出(取立届等)を速やかに行い、社内外で入金消込・残額管理がずれないようにします。

第三債務者が支払に応じない等の場合に転付命令を検討する場面では、転付命令申立ての手数料・郵券が別途必要になります。申立手数料の基本額(4,000円)と送達費用(予納郵券)が再度発生し得る、という構造で稟議上の予備費を見ておくと実務が安定します。

経理・法務・現場の役割分担はいつ決めるか|申立前に揃える金額根拠資料と取立後の届出担当

社内では、申立前に「費用の根拠資料」と「申立後の届出・回収処理」を担当別に割り振っておくと、補正・追納・届出漏れを減らせます。

役割分担と根拠資料(実務チェックリスト)
  • 法務:管轄(地方裁判所/少額訴訟債権執行の例外)確認と、請求債権目録に執行費用の合計・内訳を記載して取立限度(民事執行法第155条)を明確化します。
  • 経理:遅延損害金・利息の算定における日割計算(閏年は366日で区分する整理)と、端数処理(切捨てが多い実務)を根拠資料化します。
  • 現場(営業等):第三債務者(勤務先・銀行支店等)への連絡窓口を固定し、送達先の追加が必要か(本社/工場等)を事前に洗い出して郵券見積りに反映します。

取立後は、経理が入金処理・残元本管理を行い、法務が取立届等の提出を担当する、といった「回収後の作業分担」まで稟議書に落とし込むと、社内手続が止まりにくくなります。

費用対効果と回収可能性を見極める

差押禁止債権が回収額に与える影響

給与差押えは、差押禁止の枠組みにより回収額が制限されます。差押禁止額は、給与の支払期(毎月、毎半月、毎旬、日払い等)により基準が整理されており、例えば「毎月払い」の場合、収入額が44万円超のとき差押禁止額は33万円とされ、禁止額を超える部分が差押対象になります(民事執行法施行令の整理)。

さらに、扶養義務等に係る金銭債権を請求債権に含めて給与・賞与を差し押さえる場合の特例として、月給・賞与の手取額(税・社保控除後)が166万円以下なら2分の1相当額まで266万円超なら33万円控除後の額まで差し押さえ可能、という整理が示されています(制度整理の参照)。

また、給与が銀行口座に振り込まれた後は預金債権となるため、給与としての差押禁止枠で設計していた回収計画が、預金差押えでは前提が変わり得ます。申立ての対象(給与か預金か)により回収見込が変わるため、第三債務者情報(勤務先か銀行か)に応じて、回収額のシミュレーションを作り分けます。

情報取得手続と費用見積もりの考え方

本記事の想定読者は第三債務者情報を把握済みですが、追加調査が必要になる局面(銀行の追加候補がある、勤務先が不確実等)では、情報取得手続の費用構造も稟議で押さえておくと判断がしやすくなります。

参照整理では、情報取得手続の申立手数料が1項目につき1,000円(収入印紙)とされ、加えて予納金が必要になります。預貯金情報取得では、金融機関1社につき5,000円、追加1社ごとに4,000円が加算される運用が一般的とされています。

この種の調査費用は、財産を特定できても実際に差押え・回収に至らなければ回収できないリスクがあります。したがって、第三債務者が既知である本件でも、「追加の第三債務者を増やして郵券が上がるだけで足りるのか」「情報取得手続(印紙1,000円+予納金)まで踏み込むべきか」を分けて検討します。

執行費用の回収範囲と依頼費用の比較

執行費用として請求に載せられるのは、原則として「民事訴訟費用等に関する法律2条各号に掲げられるもの」に限られる、という整理が示されています。そのため、稟議では「回収可能な裁判所費用・公的実費」と「回収不能な依頼費用等」を明確に分けます。

請求債権目録に載せて整理しやすい執行費用(例)
  • 差押命令申立ての手数料:4,000円
  • 申立書の作成及び提出費用:1,000円(定型処理として整理)
  • 差押命令正本送達費用:予納郵券相当額(例として9,597円の計上例が示されています)
  • 資格証明書交付手数料:例として2,400円の計上例が示されています(実費の積上げとして管理します)
  • 不動産登記事項証明書交付手数料:600円(必要な場合)

一方で、弁護士・司法書士の報酬、社内人件費、振込手数料等は、執行費用として当然に回収できる枠組みではないため、回収見込額が小さい案件では費用倒れになり得ます。依頼する場合は、報酬体系(固定・成功報酬等)を確認し、上記の「回収可能な執行費用」と峻別して意思決定します。

よくある質問

債権差押命令の申立手数料は、債権者や債務者が複数いる場合にどう増えますか?

差押命令申立ての手数料は、費用整理上「差押命令の申立て:手数料4,000円」として把握するのが基本です(民事訴訟費用等に関する法律・同規則の整理)。当事者が複数であっても、論点は「事件をどう切るか(申立ての単位)」と「送達先(第三債務者・店舗数)」に分かれます。

他方で、執行費用の請求は、当事者が複数の場合に連帯負担にならないため、債権者・債務者ごとに分けて請求する必要がある点が重要です。請求債権目録の「執行費用」欄では、合計額とともに「本申立手数料4,000円」「申立書作成及び提出費用1,000円」「差押命令正本送達費用(予納郵券相当)」「資格証明書交付手数料」等の内訳を明示し、取立限度(民事執行法第155条)が第三債務者にも分かる形にします。

債権差押命令申立ての郵便切手額は、どこで確認できますか?

予納郵券(郵便切手)の額と切手の組合せは、執行裁判所(地方裁判所民事執行部)の指定に従います。第三債務者数、送達先(支店・事務センター・本社等)の数、陳述催告の有無で必要額が変わり得るため、「誰に何通送る設計か」を先に確定させることが前提です。

参照整理にもあるとおり、差押命令正本送達費用として9,597円を計上している例もあり、郵券はケースで大きくぶれる費目に位置付けられます。申立先の運用表に基づいて積算し、不明点は債権執行受付で確認して、追納による遅延を避けます。

債務名義が公正証書でも、執行文や送達証明書は必要ですか?

強制執行認諾文言付の公正証書であっても、差押命令申立てに向けては、執行文・送達関係書類を含め、執行可能性を基礎付ける書類が必要になります。参照整理では、裁判所の債務名義(判決・和解・調停調書等)について執行文付与の手数料が「1通300円」と整理され、送達証明申請も「手数料150円、受領費用168円」という内訳整理が示されています。

公正証書の場合は、作成・保管している公証役場で必要書類の交付申請を行います。公証制度側の手数料体系は別整理になりますので、社内稟議では「裁判所の費用(印紙・郵券等)」と「公証役場での交付手数料」を分けて見積もります。

法人が当事者の場合、資格証明書はいつまで有効ですか?

法人が当事者(債権者・債務者・第三債務者)に含まれる場合、申立書に添付する資格証明書(登記事項証明書等)は、実務上、申立日から遡って原則3か月以内発行のものが求められる運用が一般的です。期限切れは補正の原因になり得るため、申立直前に取得するスケジュール管理が重要です。

取得費用の整理としては、法務局窓口で1通600円、オンライン請求で送付の場合は500円が原則で、登記事項証明書が50枚を超える場合は50枚ごとに100円が加算される取扱いがあります。取得方法(窓口/オンライン)を決め、稟議上も根拠を示して手配します。

債権差押命令への対応で次にすべきこと

債権差押命令の費用は、まず「裁判所に納める費用(申立手数料4,000円+予納郵券)」と「申立前の取得実費(送達証明・資格証明等)」に分けると、稟議用の概算と根拠が作りやすくなります。次に、請求債権目録では執行費用の合計・内訳を明示し、取立限度(請求債権+執行費用)を第三債務者にも分かる形にしておくことが判断の軸になります。郵券は第三債務者数や送達先追加、陳述催告の有無で変動し得るため、申立先の執行裁判所の指定に沿って積算し、不明点は受付で確認する運用が実務的です。あわせて、法人当事者がいる場合は資格証明書の発行時期(原則3か月以内の運用)を逆算し、補正や追納による遅延リスクを下げます。個別事案で手当すべき書類や回収可能性の評価は変動するため、最終的な整理は社内法務・顧問弁護士等の専門家とすり合わせてください。



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