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情報漏洩の原因【最新ランキング】外部・内部要因別の対策を実務視点で解説

経営リスクナビ編集部

企業の存続を脅かす情報漏洩のリスクに対し、具体的な原因の把握は対策の第一歩です。サイバー攻撃や内部不正など、漏洩の原因は多岐にわたりますが、その実態を正確に理解しなければ、有効なセキュリティ投資は困難でしょう。原因を特定せず対策が後手に回ると、事業継続を揺るがす重大なインシデントにつながる可能性もあります。この記事では、公的機関の調査データを基に、情報漏洩の主な原因を外部・内部要因に分けてランキング形式で詳しく解説します。

情報漏洩の原因ランキング

最新データで見る情報漏洩の原因

情報漏洩の原因は、外部からのサイバー攻撃と内部の人的要因に大別されます。特に近年は、ウイルス感染や不正アクセスによる被害が全体の過半数を占め、深刻化しています。

東京商工リサーチが2024年に発表した調査によると、上場企業とその子会社で発生した情報漏洩事故の原因は以下の通りです。サイバー攻撃が全体の6割を占める一方、従業員のミスや不正行為といった内部要因も依然として高い割合を占めていることがわかります。

原因 割合
ウイルス感染・不正アクセス 約60.3%
誤表示・誤送信 約21.6%
紛失・誤廃棄 約10.5%
不正持ち出し・盗難 約7.4%
情報漏洩・紛失事故の原因(2024年調査)

特に、データを暗号化して身代金を要求するランサムウェアを用いた攻撃が急増しており、一度の攻撃で数百万件規模の個人情報が流出するケースも少なくありません。また、従業員の操作ミスによるメールの誤送信や、クラウドサービスの設定不備といったヒューマンエラーも頻発しています。

さらに、退職者などによる意図的な情報の持ち出しは、一件あたりの漏洩人数が大規模になる傾向があり、過去には数十万件規模に及ぶケースも見られます。企業は外部の脅威だけでなく、内部のリスク管理体制の構築も急務と言えるでしょう。

情報漏洩が企業に与えるリスク

金銭的損失(賠償金・事業停止)

情報漏洩は、企業に深刻かつ直接的な金銭的損失をもたらします。被害者への損害賠償はもちろん、事業が停止することによる逸失利益や、事後対応にかかる多額の費用が発生するためです。情報管理の不備は、企業の経営基盤そのものを揺るがしかねません。

情報漏洩が発生した際に想定される主な金銭的損失は、以下の通りです。

主な金銭的損失の内訳
  • 被害者や取引先に対する損害賠償金
  • 原因究明のためのフォレンジック調査費用
  • 復旧までの事業停止に伴う売上減少・機会損失
  • 被害者への見舞金や商品券などの費用
  • 問い合わせ対応のためのコールセンター設置・運営費用
  • 再発防止策を講じるためのシステム改修・導入費用

過去の裁判例では、漏洩した情報がクレジットカード番号や病歴など秘匿性の高いものであった場合、賠償額が高騰し、総額が数十億円規模に及ぶケースも見られます。こうした金銭的リスクを正しく認識し、事前のセキュリティ投資を行うことが不可欠です。

社会的信用の失墜と顧客離れ

情報漏洩が企業に与えるダメージは、金銭的なものに限りません。むしろ、一度失うと回復が困難な社会的信用の失墜こそが、最も深刻なリスクと言えます。情報の管理体制の甘さが露呈することで、顧客や取引先からの信頼が根本から揺らぎ、事業の継続が困難になるためです。

社会的信用の失墜は、以下のような形で企業経営に悪影響を及ぼします。

社会的信用失墜がもたらす影響
  • 顧客や会員の大量離反(サービスの解約)
  • 取引先からの契約打ち切りや新規取引の停止
  • 報道による企業イメージの悪化とブランド価値の毀損
  • 株価の急落や資金調達への悪影響(上場企業の場合)
  • 従業員のモチベーション低下や優秀な人材の流出

失った信用を取り戻すには、多大な時間とコスト、そして地道な努力が必要です。企業は情報漏洩がもたらす無形の損害の大きさを理解し、信頼を維持するための強固な情報管理体制を構築しなければなりません。

【外部要因】サイバー攻撃の手口

マルウェア感染(ランサムウェア等)

マルウェア(悪意のあるソフトウェア)感染は、企業のシステムに侵入し、情報を窃取したり業務を妨害したりする代表的なサイバー攻撃です。特に近年は、データを人質に身代金を要求するランサムウェアによる被害が深刻化しています。

攻撃者は、巧妙な手口で従業員を騙し、システムにマルウェアを侵入させます。主な感染経路は以下の通りです。

主なマルウェアの感染経路
  • 業務連絡を装ったメールの添付ファイルやURLリンク
  • リモートワークで利用されるVPN機器などの脆弱性
  • 改ざんされたWebサイトの閲覧
  • ソフトウェアの脆弱性を悪用したネットワーク経由の侵入

感染したランサムウェアは、サーバーやバックアップデータまで暗号化し、業務を完全に停止させます。最近では、身代金の支払いに応じない場合に盗んだ情報をインターネット上に公開すると脅す「二重脅迫」の手口が主流となっており、企業は極めて厳しい対応を迫られます。

不正アクセス(脆弱性・認証情報)

システムの脆弱性や認証情報の管理不備を突く不正アクセスも、情報漏洩を引き起こす主要な原因です。多くの企業に存在するセキュリティの穴が、攻撃者に侵入の機会を与えています。

不正アクセスの主な手口には、以下のようなものがあります。

不正アクセスの主な手口
  • 脆弱性攻撃: 公開サーバーやVPN機器の修正プログラム(パッチ)の未適用を狙う
  • パスワードリスト攻撃: 他のサービスから漏洩したID・パスワードのリストを使い、ログインを試みる
  • 総当たり攻撃(ブルートフォース攻撃): パスワードを機械的に片っ端から試して認証を突破する

テレワークの普及で外部からのアクセスが増えたことも、攻撃対象の拡大につながっています。一度アカウントが乗っ取られると、攻撃者は正規の利用者になりすまして活動するため、発見が遅れがちです。脆弱性情報の収集と迅速なパッチ適用、そして多要素認証の導入による認証強化が不可欠です。

標的型攻撃・サプライチェーン攻撃

特定の企業を狙い撃ちにする標的型攻撃や、取引先を踏み台にするサプライチェーン攻撃は、近年の高度なサイバー攻撃の主流です。セキュリティ対策が強固な大企業を直接狙うのではなく、防御が手薄な関連会社を経由することで、攻撃の成功率を高めています。

攻撃種別 概要
標的型攻撃 ターゲット企業を綿密に調査し、業務内容に合わせた巧妙なメール等でマルウェアに感染させる攻撃。
サプライチェーン攻撃 ターゲット企業と取引のある、セキュリティ対策が比較的脆弱な中小企業をまず攻撃し、そこを踏み台にして本命の企業へ侵入する攻撃。
標的型攻撃とサプライチェーン攻撃の比較

ソフトウェアの開発元に侵入し、正規のアップデートプログラムにマルウェアを混入させて広範囲に拡散させる手口もサプライチェーン攻撃の一種です。自社だけの対策では防御しきれないため、委託先や取引先を含めたサプライチェーン全体でセキュリティ水準を高める取り組みが求められます。

【内部要因】人的ミスと内部不正

従業員・退職者による意図的な漏洩

従業員や退職者による意図的な情報の持ち出しは、正規のアクセス権を持つ内部者による犯行のため検知が難しく、被害が深刻化しやすいリスクです。転職時の手土産や金銭目的で、価値の高い顧客情報や技術情報が狙われます。

不正行為は「動機」「機会」「正当化」の3要素が揃ったときに発生しやすいとされています。企業がコントロールできるのは、不正を実行させない「機会」を減らすことです。

内部不正による情報持ち出しの主な手口
  • USBメモリなどの外部記録媒体へのデータコピー
  • 個人のメールアドレスへの機密ファイルの転送
  • 私物のクラウドストレージへのデータアップロード
  • 機密情報が記載された書類の物理的な持ち出し

対策としては、アクセス権限を必要最小限に絞ること、退職時にアカウントを速やかに削除すること、そして重要データへのアクセスログを厳格に監視し、不審な操作を検知する仕組みを構築することが不可欠です。

メールの誤送信や設定ミス

日常業務における単純なヒューマンエラーも、依然として情報漏洩の主要な原因です。どんなに注意していても完全に防ぐことは難しいため、ミスが起きることを前提とした仕組み作りが重要になります。

よくある人的ミスと対策例
  • BCCとCCの設定ミス: 一斉送信時にBCCにすべき宛先をCCに入れてしまい、全員のメールアドレスが流出する。→ 宛先自動変換ツールの導入
  • 宛先の入力ミス: オートコンプリート機能で同姓の別人を選択し、機密情報を誤送信する。→ 送信遅延機能や送信前確認画面の導入
  • システムの設定ミス: Webサイトやデータベースの公開範囲を誤り、個人情報が誰でも閲覧可能になる。→ 設定変更時の複数人による承認プロセスの義務化

個人の注意力に頼るだけでなく、ダブルチェックの徹底や、ミスをシステム的に防ぐツールの活用が効果的です。

PC・記録媒体の紛失や置き忘れ

テレワークの普及により、業務用のパソコンやUSBメモリを社外に持ち出す機会が増え、物理的な紛失・置き忘れのリスクが高まっています。通勤中の電車内や飲食店、出張先での紛失・置き忘れのほか、車上荒らしによる盗難も発生しています。

紛失・置き忘れが発生しやすい状況
  • 電車やタクシーなど公共交通機関の網棚や座席への置き忘れ
  • 飲食店やカフェでの置き忘れ
  • 駐車中の車内からの盗難(車上荒らし)
  • 自宅への空き巣による盗難

これらの機器に適切なセキュリティ対策が施されていない場合、第三者に内部のデータを閲覧され、情報漏洩に直結します。対策として、PCのディスク全体の暗号化や、紛失時に遠隔でデータを消去できるMDM(モバイルデバイス管理)ツールの導入が極めて重要です。

見落とされがちなクラウドサービスの設定不備による漏洩リスク

クラウドサービスの利便性の裏で、設定不備による情報漏洩リスクが増大しています。適切なアクセス制御を怠ると、意図せず機密情報がインターネット上に公開されてしまう危険があります。

特に注意すべき設定不備の例は以下の通りです。

クラウドサービスにおける主な設定不備の例
  • クラウドストレージの共有リンクを「リンクを知っている全員」など過度に広い範囲に設定してしまう
  • アクセス権限を全従業員に付与してしまい、本来閲覧すべきでない情報まで見られる状態になっている
  • 退職した従業員のアカウントを削除し忘れ、外部からのアクセスを許してしまう

情報システム部門が把握していないところで従業員が勝手に利用する「シャドーIT」も、こうした設定ミスの温床となります。全社的な利用ガイドラインの策定や、定期的なアクセス権の棚卸しを実施し、セキュリティの穴をなくすことが重要です。

企業が講じるべきセキュリティ対策

技術的対策(システム防御)

巧妙化するサイバー攻撃から情報を守るには、単一の対策に頼るのではなく、複数の防御策を組み合わせた「多層防御」の考え方が不可欠です。ネットワークの入口から出口、そして個々の端末に至るまで、総合的なシステム防御を構築する必要があります。

主な技術的対策
  • 境界防御: ファイアウォールやWAFを導入し、外部からの不正な通信を遮断する
  • エンドポイント保護: PCやサーバーに次世代アンチウイルスやEDRを導入し、マルウェア感染を検知・防御する
  • 脆弱性管理: OSやソフトウェアの修正プログラムを迅速に適用するパッチ管理を徹底する
  • データ保護: 重要なデータは暗号化して保存・通信する
  • 認証強化: 多要素認証を導入し、ID・パスワードの漏洩に備える
  • バックアップ: データを定期的にバックアップし、ネットワークから隔離された場所に保管する

これらの対策は一度導入すれば終わりではなく、常に最新の脅威に対応できるよう、継続的に見直しと強化を行っていくことが重要です。

組織的対策(ルール・教育)

高度なシステムを導入しても、それを利用する人間の意識が低ければ意味がありません。技術的対策を補完し、人的ミスや内部不正を防ぐためには、ルールの策定と従業員教育が最も重要です。

主な組織的対策
  • セキュリティポリシーの策定: 情報の取り扱いルールやアクセス権限の基準を明確に定める
  • 従業員教育の実施: 入社時研修や定期的な研修で、全従業員のセキュリティ意識を向上させる
  • 標的型攻撃メール訓練: 模擬メールを用いた訓練で、不審なメールへの対応力を養う
  • インシデント対応体制の整備: 事故発生時の報告ルートや役割分担を明確にする
  • 退職者管理の徹底: 退職時に機密保持契約を締結し、アカウントを速やかに削除する

全従業員が情報セキュリティを「自分ごと」として捉え、ルールを遵守する文化を醸成することが、組織全体の防御力を高める基盤となります。

インシデント発生時の対応体制

情報漏洩を100%防ぐことは不可能です。そのため、万が一インシデントが発生した際に、被害を最小限に抑えるための事前の対応体制を構築しておくことが極めて重要です。初動の遅れは、被害の拡大や信用のさらなる失墜に直結します。

インシデント発生時に迅速に行動できるよう、以下の対応フローを定めたマニュアルを整備し、定期的に訓練を実施することが推奨されます。

インシデント対応の基本フロー
  1. 検知と報告: インシデントの兆候を発見し、定められたルートで速やかに報告する。
  2. 初動対応: 被害拡大を防ぐため、感染端末のネットワークからの隔離などを行う(封じ込め)。
  3. 調査・特定: 専門家(フォレンジック調査会社など)と連携し、原因や被害範囲を特定する。
  4. 復旧: システムを安全な状態に戻し、事業を再開する。
  5. 報告・通知: 法令に基づき監督官庁へ報告し、影響を受ける本人へ通知する。
  6. 再発防止: 根本原因を分析し、恒久的な再発防止策を策定・実施する。

有事の際にパニックに陥らず、冷静かつ迅速に行動できる体制を平時から整えておくことが、企業の損害を最小化し、早期の信頼回復につながります。

取引先のセキュリティ体制も問われるサプライチェーン攻撃への備え

自社のセキュリティ対策を完璧にしても、取引先や業務委託先が攻撃され、そこを踏み台に侵入されるサプライチェーン攻撃のリスクは残ります。現代のビジネスは多くの企業との連携で成り立っているため、サプライチェーン全体でのセキュリティ強化が不可欠です。

サプライチェーン攻撃への備え
  • 契約時の対策: 業務委託契約に、遵守すべきセキュリティ要件を明記する。
  • 定期的な監査: 委託先に対し、定期的なセキュリティ監査を実施または報告を求める。
  • アクセス制御の厳格化: 取引先との接続点のアクセス制御を強化し、必要最小限の通信のみを許可する。
  • 情報共有と連携: セキュリティに関するガイドラインを共有し、インシデント発生時に連携できる体制を構築する。

自社だけでなく、取引先と協力してサプライチェーン全体のリスクを管理し、共に防御レベルを引き上げていく視点が求められます。

情報漏洩の発生事例と教訓

不正アクセスによる大規模漏洩事例

外部からの不正アクセスによる大規模な情報漏洩は、多くの場合、基本的なセキュリティ対策の不備が原因です。修正パッチが適用されていない脆弱性や、弱い認証設定が攻撃者に侵入の糸口を与え、長期間の潜伏を許してしまいます。

ある大手企業の事例では、クラウドサーバーの脆弱性が放置されていた結果、不正アクセスを受け、数千万件の顧客情報が流出しました。攻撃者は管理者権限を奪取し、内部で自由に活動してデータを窃取していました。この事件は、システムの脆弱性管理と、侵入後の不審な動きを検知する内部監視の重要性を示しています。

事例から学ぶ教訓
  • 保有する全てのIT資産(サーバー、ネットワーク機器等)の脆弱性を常に把握し、迅速に修正パッチを適用する。
  • 外部からの侵入を前提とし、ネットワーク内部での不審な通信や挙動を早期に検知・対応する仕組みを導入する。
  • クラウド環境特有の設定ミスがないか、定期的に監査を行う。

内部不正による顧客情報流出事例

正規の権限を持つ従業員や委託先担当者による内部不正は、システム的な防御をすり抜けやすく、被害が発覚しにくいという特徴があります。アクセス管理の甘さが、深刻な事態を招きます。

有名な大手教育サービス企業の事例では、データベース管理を委託されていた関連会社の従業員が、数千万件の顧客情報を不正にコピーし、名簿業者に売却しました。この従業員には必要以上のアクセス権限が付与されており、大量のデータ操作を監視する仕組みも不十分でした。

事例から学ぶ教訓
  • 従業員や委託先担当者のアクセス権限は、業務上必要な最小限の範囲に厳しく制限する(最小権限の原則)。
  • 重要なデータベースへのアクセスや大量のデータダウンロードといった操作ログを常時監視し、異常を検知する体制を構築する。
  • USBメモリなど外部記憶媒体へのデータ書き出しを、技術的・物理的に制限する。

よくある質問

発生時に企業が取るべき初動対応は?

情報漏洩の疑いが発覚した場合、被害の拡大を防ぐための迅速かつ冷静な初動対応が極めて重要です。パニックにならず、あらかじめ定められた手順に従って行動する必要があります。

情報漏洩発覚時の初動対応手順
  1. ネットワークからの隔離: 被害が疑われる端末やサーバーをLANケーブルを抜くなどして物理的にネットワークから遮断し、被害の拡大を防ぐ。
  2. 証拠の保全: 原因究明のため、シャットダウンなどはせず、端末の電源を入れたままの状態を維持する。
  3. 関係者への報告: 社内のインシデント対応チームや経営層に、定められたルートで直ちに報告する。
  4. 対応チームの招集: 事前に定めた担当者で対策チームを立ち上げ、役割分担を明確にして対応にあたる。
  5. 外部専門家への連絡: 必要に応じて、フォレンジック調査会社や弁護士などの専門機関に支援を要請する。

初動の成否がその後の被害規模を大きく左右するため、平時から対応マニュアルを整備し、訓練しておくことが不可欠です。

個人情報保護法における報告義務とは?

2022年4月に施行された改正個人情報保護法により、一定の条件に該当する個人データの漏洩等が発生した場合、企業は個人情報保護委員会への報告と、漏洩の対象となった本人への通知が法的に義務付けられました。

報告・通知義務の対象となるのは、主に以下のようなケースです。

報告・本人通知が義務となる主なケース
  • 要配慮個人情報(病歴、信条など)が含まれる漏洩
  • 不正利用により財産的被害が生じるおそれがある漏洩(クレジットカード情報など)
  • 不正な目的をもって行われたおそれがある漏洩(不正アクセスや内部不正など)
  • 1,000人を超える個人データの漏洩

これらの事態を把握した場合、企業は原則として3〜5日以内に速報を、30日以内(不正アクセスの場合は60日以内)に確報を個人情報保護委員会に報告する必要があります。また、本人へも速やかに状況を通知しなければなりません。

中小企業もサイバー攻撃の標的になる?

「自社は規模が小さいから狙われない」という考えは非常に危険です。むしろ、セキュリティ対策が手薄になりがちな中小企業こそ、サイバー攻撃の格好の標的となっています。警察庁の調査でも、被害企業の半数以上が中小企業であると報告されています。

中小企業が狙われる主な理由は以下の通りです。

中小企業がサイバー攻撃の標的となる理由
  • セキュリティ専門の担当者がおらず、対策が不十分なケースが多い。
  • 少ない労力で容易に侵入でき、ランサムウェアの身代金などを窃取しやすい。
  • サプライチェーン攻撃の足がかりとして利用される。

特に、大企業と取引のある中小企業が踏み台にされ、結果として取引先に多大な損害を与えてしまうケースが後を絶ちません。企業規模にかかわらず、自社がサプライチェーンの一員であるという自覚を持ち、基本的なセキュリティ対策を講じることが強く求められます。

まとめ:情報漏洩の主要原因を理解し、多角的な対策を講じる

本記事では、情報漏洩の主な原因を外部要因と内部要因に分けて解説しました。最新の調査ではサイバー攻撃が半数以上を占める一方、人的ミスや内部不正も依然として大きな割合を占めており、多角的な視点での対策が不可欠です。効果的なセキュリティ体制を構築するには、システム導入などの技術的対策と、社内ルールの整備や従業員教育といった組織的対策を両輪で進める「多層防御」の考え方が重要となります。まずは自社の現状を技術・組織の両面から点検し、どこに脆弱性があるかを確認することから始めましょう。また、自社だけでなく取引先を含めたサプライチェーン全体のリスク管理も現代では必須の視点です。この記事で示した内容は一般的な対策であり、個別の状況に応じた最適な対応については、セキュリティの専門家にご相談ください。



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