財務

freee会計のキャッシュフロー計算書|作成手順と出力・検証の進め方

経営リスクナビ編集部

freee会計でキャッシュフロー計算書を作ろうとしても、間接法・直接法のどちらを前提に、どのレポートを起点にすべきかで手が止まりがちです。整理を誤ると、B/Sのキャッシュ増減とC/Fの増減が合わず、資金繰りや決算・説明資料で差額対応に時間を取られます。たとえば前月繰越866,577のような残高推移を、freee上の入出金データと活動区分に整合させる視点があると、作成水準と検証手順を決めやすくなります。本稿では、freee会計での作成全体像から間接法・直接法の進め方、差額が出た場合の検証順序までを順に整理します。

目次

freee会計で使うCFレポート

キャッシュフロー計算書の役割

キャッシュフロー計算書(C/F、キャッシュ・フロー・ステートメント)は、一定期間の資金の流れを、企業活動の区分(営業活動・投資活動・財務活動)ごとに整理して示す財務諸表です。損益計算書(P/L)が発生主義で「利益」を示す一方、キャッシュフロー計算書は「現金及び現金同等物」の増減理由を明らかにし、黒字でも資金が足りない状況(売掛金の未回収など)を早期に把握するのに役立ちます。

また、キャッシュフロー計算書は貸借対照表(B/S)の現金の増減とも整合します。B/Sの前期末キャッシュ残高は当期C/Fの期首キャッシュ残高に、B/Sの当期末キャッシュ残高は当期C/Fの期末キャッシュ残高につながります。freee会計でC/Fを実務に使う際も、この「B/Sの現金の期首期末差額=C/Fの最終増減」の関係を前提に、入力・区分・検証の精度を上げていきます。

資金繰りレポートとの違い

キャッシュフロー計算書と資金繰りレポート(資金繰り表)の違いは、主に目的(報告/管理)時間軸(実績/見込み)です。

観点 キャッシュフロー計算書 資金繰り表(資金繰りレポート)
対象期間 一定期間の実績(決算・月次など) 将来の予定を含む(当面の資金繰りの管理)
目的 営業・投資・財務の区分で資金増減要因を説明 資金不足(当面の資金ショート)の予防と日々の支払管理
書式 制度・開示要請に合わせることが多い 書式は任意(「書式は任意」と整理される)
キャッシュフロー計算書と資金繰り表の使い分け

資金繰り表は、日次で「支払・入金・残高」を追う運用が典型です。参照例の別表2(日次資金繰り表)では、前月繰越残高が866,577で、12/1に外注費660,000の支払後に残高206,577となり、同日に売掛金回収1,218,249の入金で残高1,424,826へ増えるなど、現金残高の増減を日付単位で可視化しています。freee会計の資金繰りレポートも、この考え方(実際の入出金と残高の推移)に沿って日常管理に使い、決算・分析ではキャッシュフロー計算書に落とし込む、という役割分担が実務的です。

貸借対照表と損益計算書の連動

B/S・P/L・C/Fは、それぞれ役割が異なる一方で、数字が連動していないと財務諸表として成立しません。

3つの財務諸表の連動ポイント
  • B/S(貸借対照表)は一時点の財政状態を示し、基本公式は「資産=負債+資本(純資産)」です。
  • P/L(損益計算書)は一定期間の経営成績を示し、P/Lの当期純利益がB/Sの純資産(利益剰余金)に加減算されます。
  • C/F(キャッシュフロー計算書)は一定期間の資金の流れを活動区分(営業活動・投資活動・財務活動)ごとに示し、B/Sの前期末キャッシュ残高と当期末キャッシュ残高がC/Fの期首・期末残高に対応します。

freee会計で出力したC/Fを検証する際は、まずB/Sの「現金及び預金」の期首期末差額と、C/Fの期中増減(期首→期末)が一致しているかを押さえると、入力漏れや区分誤りの発見が速くなります。

freee会計の作成全体像

決算書作成メニューとの関係

freee会計では、日々の取引登録(口座連携による明細取得、手入力、請求・支払の登録など)を基礎に、決算書作成メニューからB/S・P/L等を出力し、キャッシュフローの把握にもつなげます。キャッシュフロー計算書は「活動区分(営業活動・投資活動・財務活動)ごとの資金の流れ」を示すため、勘定科目の性質(資産/負債/純資産、流動/固定など)に沿った記帳と、資金の動き(入出金)との対応が重要です。

特に、B/Sは借方(左側)に資金の運用(資産)、貸方(右側)に資金の調達(負債・資本)を示すという前提があります。この構造を理解しておくと、freeeで出力した数値の読み違いを減らせます。たとえば固定資産は「流動資産/固定資産」に区分され、固定資産はさらに有形固定資産・無形固定資産・その他投資に区分される、というB/Sの区分の考え方を踏まえて、投資活動に関連する支出がどの科目に出るかを整理できます。

直接法と間接法の選び方

営業キャッシュフローの表示方法には、間接法直接法があります。間接法は、損益(当期純利益など)を起点に、非資金項目や運転資本の増減で調整して営業キャッシュフローを求めます。直接法は、入金・支払という現金主義ベースの総額で営業活動の収入・支出を集計します。

選定基準(freee運用の観点)
  • 決算・金融機関説明で「利益と資金のズレ」を説明したい場合は間接法が適します。
  • 日次・月次で残高管理し、当面の資金不足が生じていないかを確認したい場合は直接法に親和的な資金繰りレポートが適します。
  • freee上の運用では、資金繰り表(例:日次資金繰り表のように支払・入金・残高を追う形式)で日常管理し、決算・分析で間接法の調整ロジックを固めると整合しやすいです。

上場会社・会社法計算書類中心の会社・任意作成会社で何を基準に作成水準を分けるか

キャッシュフロー計算書の作成義務は企業類型で異なります。参照整理では、主に上場会社でキャッシュフロー計算書の作成が義務付けられており、一般の株式会社では作成が義務付けられていない点が明示されています。したがって非上場会社では、制度上「必ず作る」よりも、金融機関対応や内部管理の要請に応じて作成水準を設計することになります。

作成水準を分ける実務基準
  • 上場会社等は金融商品取引法による企業情報開示の要請が強く、開示資料としての整合性・証憑性を前提に運用します。
  • 会社法計算書類中心の会社は、法定開示の範囲と、金融機関・取引先への説明に必要な粒度を見極め、freeeの出力(B/S・P/L・補助元帳)で検証可能な設計にします。
  • 任意作成会社(非上場の中小企業等)は、試算表とともに資金繰り表を提出できる体制(資金繰り表は書式任意)を整えるなど、当面の資金繰りに不足が生じていないことを示せる運用を優先します。
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間接法のキャッシュフロー計算書

営業活動の調整項目を作る

間接法では、利益と現金の差を説明するために、調整項目(非資金項目、他活動区分項目、運転資本の増減)を漏れなく整理します。特に、P/Lの利益がB/Sの利益剰余金に加減算される一方で、C/Fは「現金及び現金同等物」の増減を説明するため、損益とB/Sの増減をつなぐ調整が中核になります。

間接法(営業活動)の調整の組み立て方
  1. 非資金損益(減価償却費など)を足し戻し、損益と現金のズレを補正します。
  2. 本業と関係の薄い損益(固定資産売却損益など)を投資活動へ、資金調達コスト(利息等)を財務活動または表示方針に従う区分へ振り分け、営業の小計から影響を除去します。
  3. 運転資本(売掛金・棚卸資産・仕入債務など)の期首期末増減を調整し、未回収・未払の影響を営業キャッシュフローに反映します。

なお、参照整理でも、C/Fは一定期間の資金の流れを活動区分(営業活動・財務活動・投資活動)ごとに計算する報告書とされています。freee会計で間接法を整える場合も、この3区分に「何を入れるか」を先に決めると、調整項目のブレが減ります。

カスタム科目とCSVで精度を上げる

freee側の集計を実務に合わせるには、集計対象の定義(どの科目を含める/除く)を明確にし、必要に応じてカスタム科目やCSVの加工で補正します。間接法は、B/Sの増減を使う以上、B/Sの科目区分(流動資産/固定資産、流動負債/固定負債、純資産の内訳)に沿った科目設計が精度に直結します。

精度を上げるための科目設計の観点
  • 資産は流動資産と固定資産に区分され、固定資産は有形固定資産・無形固定資産・その他投資に区分される前提で、投資活動の対象科目を整理します。
  • 負債は流動負債(短期)と固定負債(長期)に区分される前提で、借入金等の財務活動対象科目を整理します。
  • 純資産は株主資本(資本金・資本剰余金・利益剰余金等)などに区分され、P/Lの当期純利益が利益剰余金に反映されるため、利益と資金のズレの説明に活用します。

また、消費税の税抜処理を採用している場合は、売上等に係る消費税を仮受消費税等、仕入等に係る消費税を仮払消費税等、納付すべき消費税は未払計上して費用に関係させない、といった整理が参照されています。freee上でも、税区分と仮受・仮払・未払/未収の管理が崩れると、運転資本の増減(営業活動)に影響し、C/Fの整合が取りにくくなるため、CSV補正以前に「税区分・科目」の運用ルールを固めることが前提になります。

税引前当期純利益から除くべき項目はどれか──営業外・特別損益・非資金項目の切り分け基準

税引前当期純利益(または当期純利益)から営業キャッシュフローを求めるときは、(1)他活動区分に属する損益、(2)非資金項目、(3)運転資本に吸収される項目、の切り分けが要点です。参照整理でも、経常利益に特別利益・特別損失を加減算し税金を差し引いたものが最終利益(当期純利益)であり、臨時損益を含む点が示されています。このため、土地の売買など本業と関係のない取引で発生した特別損益は、投資活動(または実態に応じた区分)として営業から切り離す判断が必要です。

切り分けの判断軸
  • 固定資産の売却損益など、本業外で資産の取得・処分に紐づくものは投資活動に対応させ、営業の起点利益から影響を除去します。
  • 資金調達に紐づく利息等は、財務活動または表示方針に従う区分に置き、営業利益ベースの説明と混在させないようにします。
  • 前受金・受入手付金・仮受金などの負債項目は「すでに売上として計上すべきものが含まれていないか」を検討する必要があるとされており、売上計上と入金時期のズレがある場合は運転資本の増減として整合させます。

freee会計での実務は、最終的に「B/Sの期首期末キャッシュ残高がC/Fの期首期末残高とつながる」状態に収束させることがゴールです。税引前当期純利益の調整は、その整合を崩す項目(他活動区分・非資金・運転資本)を体系的に分解する作業になります。

直接法のキャッシュフロー計算書

資金繰りレポートから集計する

直接法は、入金・支払の総額を区分して表示するため、freee会計の資金繰りレポート(資金繰り表の考え方)から集計する運用と相性が良いです。参照の別表2(日次資金繰り表)のように、日付・相手・摘要・支払・入金・残高を並べる形式は、直接法の「現金の受領/支払」の把握に直結します。

たとえば、前月繰越866,577からスタートし、12/1に外注費660,000の支払、同日に売掛金回収1,218,249の入金、12/2にパソコン購入117,450の支払、12/3に給与220,000および350,000の支払があり、残高が推移しています。このような明細は、freee上では口座明細連携と取引登録の精度に依存するため、摘要(内容)・相手(取引先)・勘定科目の付与ルールを固めたうえで、CSV出力してスプレッドシート側で「営業収入」「仕入支出」「人件費支出」「その他営業支出」「投資支出(例:パソコン購入)」等に再分類すると、直接法の形に落とし込みやすくなります。

営業活動の入出金を整理する

直接法の営業キャッシュフローでは、営業収入と営業支出を「実際の入金・支払」で整理します。日次資金繰り表のように、売掛金回収は入金として、外注費・材料費・会費・給与等は支払として記録され、残高が更新されます。freee会計でこの整理を安定運用するためには、会計上の勘定科目だけでなく、取引内容を誤解なく特定できる情報(取引先、摘要、必要なら品目・部門等)を毎回同じ基準で付与することが重要です。

直接法(営業活動)の整理単位の例
  • 営業収入:売掛金回収など、販売に対応する入金(別表2では1,218,249や1,512,000等の入金が例示)。
  • 営業支出:外注費(660,000、350,000、140,000、160,000等)、材料費(39,200、287,128等)、給与(220,000、350,000等)といった本業の支払。
  • 営業以外:パソコン購入117,450のように資産取得に紐づく支払は、投資活動として分けて管理する発想が必要です。

売掛金回収・前受金・未払費用が混在するとき、どの資料で営業収入と営業支出を確定するか

売掛金回収・前受金・未払費用のように「計上」と「入出金」のタイミングがずれる取引が混在すると、直接法で営業収入・営業支出を確定するには、複数資料での突合が必要です。参照整理では、前受金・受入手付金・仮受金の残高に「すでに売上として計上すべきものが含まれていないか」を検討する必要があるとされています。つまり、負債に置かれている金額の中に売上計上へ振り替えるべきものが残っていると、営業収入の確定を誤ります。

直接法(営業収入・営業支出)の確定手順(freeeの出力物を前提)
  1. 資金繰りレポート(または口座明細ベースの入出金一覧)で、当期の入金・支払を抽出し、日付・相手・摘要・金額で一覧化します。
  2. B/Sで売掛金・前受金・未払費用等の期首期末残高を確認し、入出金総額だけでは説明できないズレ(未回収・前受・未払)を把握します。
  3. 前受金・受入手付金・仮受金については、残高の中に売上計上すべきものが含まれていないかを点検し、必要な振替(売上計上への修正)を反映します。
  4. 最終的に、B/Sの前期末キャッシュ残高と当期末キャッシュ残高がC/F(または直接法の集計結果)の期首・期末とつながるかを確認し、差額が残る場合は取引単位まで遡って原因を特定します。
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freee会計の区分設定と検証

勘定科目を営業投資財務へ対応付ける

freee会計でキャッシュフローの整合性を高めるには、勘定科目の性質を踏まえて「営業活動・投資活動・財務活動」に対応付ける考え方を社内ルールに落とします。参照整理では、B/Sは資産(流動資産・固定資産)、負債(流動負債・固定負債)、純資産(株主資本等)に区分され、資産は概ね資金化しやすい順、負債は概ね支払期限が近い順に並ぶとされています。この区分は、C/Fの区分設定の土台になります。

B/S区分を前提にした対応付けの例
  • 営業活動:売掛金・棚卸資産等の流動資産、買掛金等の営業債務(流動負債)など、日常の運転資本に関する科目。
  • 投資活動:有形固定資産・無形固定資産・その他投資に属する取得/処分に関する科目。
  • 財務活動:借入金等(流動負債・固定負債)や資本金等(純資産)に関わる資金調達・返済・還元に関する科目。

固定資産と借入金の区分を誤らない

区分誤りが起きやすい論点として、固定資産と借入金があります。参照整理では、固定資産は流動資産とは別に区分され、さらに有形固定資産・無形固定資産・その他投資に区分されます。この前提に立てば、パソコン購入のような支出は、営業活動の支払ではなく投資活動の支出として分ける必要があります。

また、負債は営業債務や借入金等で返済期限のある他人資本であり、短期は流動負債、長期は固定負債に区分されるとされています。freee会計上でも、借入金の入金・返済が営業取引の入出金に混ざっていると、資金繰りレポート(直接法の素材)と、活動区分(財務活動)の整理がずれます。したがって、借入金に関する入出金は、取引登録時点で「借入/返済」であることが分かるように、相手(金融機関)・摘要・勘定科目・必要ならタグを揃えておくことが実務上の防波堤になります。

差額が出たときに経理・財務・法務で誰が何を確認するか──検証順序と証憑のそろえ方

差額(B/Sの現金増減とC/Fの増減が合わない、直接法集計と残高推移が合わない等)が出た場合は、部門横断で「事実(証憑)→会計処理→区分」の順に確認します。参照整理には、法人が作成している主な帳簿等として、受注簿、納品書控、請求書控、商品有高帳、得意先元帳等が列挙されています。freee会計のデータ検証も、これらの裏付け資料と突合できる形で行うと、差額原因の特定が速くなります。

差額発生時の検証順序(部門別)
  1. 経理:freeeの仕訳・元帳・試算表と、B/Sの期首期末キャッシュ残高がC/Fの期首期末残高につながるかを突合し、入力漏れや科目設定の誤りを探します。
  2. 財務:借入金等(流動負債/固定負債)の返済・調達、固定資産(有形固定資産等)の取得・処分といった、投資・財務の大口取引が区分どおり反映されているかを確認します。
  3. 法務:重要契約・重要決裁の証憑(契約書、議事録等)と、請求書控・納品書控・得意先元帳等の業務帳票の整合を確認し、取引の実在・条件・支払タイミングが会計処理と一致するかを点検します。

freee会計の出力と活用

PDF・CSV出力とExcel加工

freee会計からキャッシュフロー関連データを外部資料にする場合は、PDF・CSV出力と表計算ソフトでの加工を組み合わせます。直接法寄りの集計であれば資金繰りレポートの出力を起点にし、別表2(日次資金繰り表)のように「日付・相手・摘要・支払・入金・残高」の列を持つ形に整えると、残高推移と集計の整合が取りやすくなります。たとえば、前月繰越866,577を起点に、外注費660,000、パソコン購入117,450、給与220,000などの支払と、売掛金回収1,218,249などの入金を並べ、残高が206,577→1,424,826→…と更新される形で再現できれば、Excel側の集計表(直接法の区分別合計)にも落とし込みやすくなります。

間接法寄りの分析では、B/S・P/L・試算表の数値をCSVで出し、活動区分(営業活動・投資活動・財務活動)ごとの説明に必要な調整(運転資本増減等)を作ります。その際も、B/Sの「資産=負債+資本(純資産)」の整合、P/Lの当期純利益がB/Sの利益剰余金へ加減算される関係、B/Sのキャッシュ残高がC/Fの期首・期末残高につながる関係を、Excel上の検算行として持たせると実務ミスが減ります。

資金繰り管理と将来シミュレーション

資金繰り管理では、当面の資金不足が生じていないことを早期に把握できる体制が重要です。参照整理でも、試算表とともに資金繰り表を提出し、資金繰り表より当面の資金繰りに不足が生じていないことを示す、という文脈が示されています。freee会計では、資金繰りレポートを日次・月次で確認し、入出金実績と残高推移を継続的に追います。

特に、日次資金繰り表の形式(別表2)のように、前月繰越残高866,577に対して、特定日の支払(外注費660,000、材料費287,128等)と入金(売掛金回収1,218,249等)が連続し、残高が大きく上下する状況が見えると、運転資金の変動耐性を評価しやすくなります。将来シミュレーションを行う場合も、この「残高がいつ・何で動くか」を粒度高く分解しておくことが、資金調達・支払条件交渉・投資判断の前提になります。

よくある質問

freee会計ではキャッシュフロー計算書を自動作成できますか?

freee会計では、日々の取引登録と口座明細の連携が正しく運用されていることを前提に、資金繰りレポート等により入出金の可視化が進み、直接法の素材となるデータを自動的に集計できます。一方、制度的なキャッシュフロー計算書として整合させるには、B/Sの前期末キャッシュ残高と当期末キャッシュ残高がC/Fの期首・期末残高につながる、という関係(参照整理で明示)を満たす必要があり、区分設定や一部の振替(前受金等の残高に売上計上すべきものが含まれていないかの確認等)を含めた検証が不可欠です。

freee会計で間接法と直接法のどちらに対応していますか?

freee会計は、直接法の素材となる入出金管理(資金繰りレポート等)と、間接法の前提となるB/S・P/Lの出力の両方を業務フローに取り込めます。直接法は、別表2(日次資金繰り表)のように支払・入金・残高を追う運用に近く、間接法は、P/Lの当期純利益がB/Sの利益剰余金に加減算される関係や、B/Sのキャッシュ残高がC/Fの期首・期末残高に対応する関係を使って、利益と資金の差を説明するのに適します。運用としては、日々は資金繰り表で当面の資金不足が生じていないかを確認し、決算・分析では間接法のロジックで説明可能性を高める、という使い分けが現実的です。

キャッシュフロー計算書をExcelで独自様式にできますか?

可能です。freee会計からCSVで出力したB/S・P/L・資金繰りレポート等をExcelに取り込み、独自の様式に整形して管理できます。たとえば、日次資金繰り表の体裁(前月繰越866,577、外注費660,000の支払、売掛金回収1,218,249の入金など)を再現し、残高推移と区分別集計が一致するように検算を設けると、直接法の管理資料として説得力が高まります。間接法の資料では、「資産=負債+資本(純資産)」の整合、当期純利益→利益剰余金の連動、B/Sキャッシュ残高→C/F期首期末の連動を、Excel上でチェックできる形にするのが実務的です。

資金繰りレポートとどちらを日々の確認に使うべきですか?

日々の確認は資金繰りレポート(資金繰り表)を優先するのが実務的です。参照整理でも、試算表とともに資金繰り表を提出し、資金繰り表より当面の資金繰りに不足が生じていないことを示す、という趣旨が示されています。資金繰り表は書式任意で、別表2のように日次で支払・入金・残高を追えるため、短期の資金ショート兆候の把握に向きます。一方、キャッシュフロー計算書は一定期間の資金の流れを営業活動・投資活動・財務活動に分けて説明するもので、日々の残高管理というより、月次・年次での原因分析や説明(金融機関・内部統制・開示等)に適しています。

freee会計への対応で次にすべきこと

freee会計でキャッシュフロー計算書を運用する要点は、(1)資金繰りレポート等で入出金の事実を押さえる、(2)間接法ではB/S・P/Lの連動を前提に調整項目を固める、(3)最後にB/Sの期首期末キャッシュとC/Fの期首期末がつながるかで検証する、の順で整理することです。直接法の素材づくりでは、前月繰越866,577からの残高推移のように、日付単位で「支払・入金・残高」が再現できる状態を目標にすると、区分別集計の誤りを減らせます。差額が出た場合は、証憑→会計処理→区分の順に、経理・財務・法務で確認範囲を切り分けると原因特定が早まります。次アクションとして、勘定科目の区分ルール(営業・投資・財務)と、前受金等の残高点検の観点を社内で合意し、CSV出力後の検算(B/SとC/Fの接続確認)を定例化すると実務が安定します。個別の取引形態や開示要請の有無によって必要な作成水準は変わるため、判断に迷う場合は専門家に相談して運用基準を確定させてください。



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