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詳解 国税徴収法 滞納処分解体新書【新版】の内容・目次・著者情報を解説

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税理士や弁護士として滞納処分に関わる際、複雑化する取引形態や法解釈に悩む場面は少なくありません。特にキャッシュレス決済や暗号資産といった新しい資産への対応は、実務上の大きな課題です。この記事では、国税徴収実務の決定版として名高い専門書『詳解 国税徴収法 滞納処分解体新書』について、購入判断に必要な概要、目次、著者情報、価格まで網羅的に解説します。

『詳解 国税徴収法 滞納処分解体新書』の概要

書籍の基本情報(出版社・発行日・ISBN)

本書は、国税徴収法の実務について詳細に解説した専門書です。著者は、国税庁や国税局で豊富な徴収実務経験を持つ税理士の三木信博氏です。書籍の基本情報は以下の通りです。

項目 内容
書名 詳解 国税徴収法 滞納処分解体新書
著者 三木 信博
出版社 清文社
発行日 2024年11月22日
判型・ページ数 A5判・404ページ
ISBN 978-4-433-73224-0
定価(税込) 3,960円
書籍の基本情報

本書の構成と特徴:実務家の視点を貫いた解説

本書は、国税局の徴収部次長や税務署長を歴任した著者の、現場の視点が徹底されている点が最大の特徴です。国税徴収法は租税債権を強制的に実現するための手続法ですが、その執行には民法や会社法などの私法に関する深い知識が不可欠です。

本書は、実務家が直面する具体的な課題に対し、法的根拠に基づいた解決策を迅速に導き出せるよう設計されています。具体的な特徴は以下の通りです。

本書の特徴
  • 複雑化する現代の取引を想定した具体的なケーススタディを掲載
  • 手続きの流れに沿った章立てと、疑問に答えるQ&A形式の設問
  • 専門用語を実務の文脈で自然に理解できるような平易な解説
  • 差押えの基本から債権譲渡が絡む複雑な案件まで網羅的にカバー
  • 法的解釈が分かれる論点について、最新動向を踏まえた精緻な分析

新版と旧版の主な違い・改訂点

今回の新版では、複雑化する現代の経済実態に合わせて内容が全面的に刷新されました。特に、旧版刊行後に多様化した取引手法や支払手段への対応が強化されています。

新版における主な改訂点
  • キャッシュレス決済や暗号資産といった新しい資産への調査・差押え手法を大幅に加筆
  • 副業収入やフリーランス報酬など、多様化する働き方に対応した執行方法を解説
  • SNS広告収入など、新たな収益源に対する差押え手法に言及
  • 令和3年度から令和5年度までの税制改正(第二次納税義務の整備、滞納処分免脱罪の拡大など)を反映
  • 公売手続の電子化など、行政実務のデジタル化に対応

実務における本書の活用シーンと参照方法

本書は、税理士や弁護士が滞納事案のアドバイザーとして活動する際に、非常に有用な一冊です。参照する際は、目次から関連する論点の設問を探し、具体的な解説を読み解く方法が推奨されます。豊富な裁判例や裁決例が引用されており、法的な主張を組み立てる際の論拠としても活用できます。

実務における主な活用シーン
  • 差押え対象財産の特定や、差押えの優先順位を判断する場面
  • 債権譲渡と差押えが競合した場合の法的な優劣を判断する場面
  • 複雑な企業組織再編が関わる事案で、納税義務の承継リスクを評価する場面
  • 顧問先に対して、滞納処分のリスクと対策を具体的に説明する場面

著者紹介:中島孝一 氏について

著者の経歴と国税滞納整理事務における実績

中島孝一氏は、中島税理士事務所の所長を務める税理士であり、税務の実務と理論に精通した専門家です。長年にわたり、税理士損害賠償事案の分析や税制改正の解説に携わり、特に複雑な事案における実務上の落とし穴を指摘する能力に長けています。国税徴収の分野においても、客観的な真偽の検証を重視し、後進の指導にも尽力しています。

中島孝一 氏の主な経歴・役職
  • 中島税理士事務所 所長
  • 日本税務会計学会 相談役
  • 東京税理士会 会員相談室運営委員
  • 日本税務研究センター 税務相談小委員会 委員
  • 税経システム研究所(ミロク情報サービス) 客員研究員

主な著書・執筆活動

中島氏は、実務家向けの実践的な著作を数多く執筆しています。その活動は多岐にわたり、税理士が専門家として果たすべき義務と責任について、常に情報を発信し続けています。

主な著書
  • 『税賠保険事故から学ぶ 税目別 税理士実務の落とし穴』
  • 『よくわかる税制改正と実務の徹底対策』(共著)
  • 『改訂版 資産をめぐる複数税目の実務』
  • 『目的別 相続対策選択ガイドブック』
  • 『租税基本判例八十』(編纂)
  • その他、税務調査手続きに関する著作など多数

本書の詳細な目次構成

第1編 総論

第1編では、滞納処分の根幹をなす調査権限債権差押えの基本ルールを解説しています。徴収職員が行う質問検査の法的性格や範囲、取引先調査の必要性と限界点などを明らかにします。この編を理解することで、各論で扱われる複雑な事案を判断するための基礎が固まります。

第1編の主な内容
  • 滞納処分を目的とした調査の基本ルール
  • 質問検査権の法的性格と範囲
  • 債権差押えにおける弁済禁止の効力と範囲
  • 差押え対象財産の選択方法と手続きの流れ

第2編 各論(財産調査・差押)

第2編では、現代の多様な取引形態における具体的な差押えの手法に焦点を当てています。将来債権や電子記録債権といった新しい権利形態から、多様化する働き方によって生じる収益まで、幅広くカバーしています。

第2編で解説される現代的な差押え対象
  • 債権譲渡やファクタリング取引と差押えが競合した場合の優劣関係
  • クレジットカード決済の売上入金や電子マネーに対する差押え
  • 決済代行業者や証券会社に対する債権差押えの手順
  • シェアリングエコノミーやプラットフォーム事業からの収益
  • フリーランスの報酬やSNSを通じて得られる広告収入

第3編 各論(換価・配当)

第3編は、差し押さえた財産を金銭に換える換価と、得られた代金を債権者に分配する配当の手続きを詳述します。公売における価格評価の問題から、国税や地方税、私債権との優先関係の整理まで、実務的な論点を具体例と共に解説しています。

第3編の主な内容
  • 公売における見積価額の決定方法と法的リスク
  • 配当計算書の作成実務と債権額の確認方法
  • 国税・地方税・私債権の優先劣後関係
  • 相殺や交互計算が行われている場合の債権回収
  • 任意売却の申し出があった場合の差押え解除の要件

第4編 滞納処分の停止・猶予と第二次納税義務

第4編では、納税の緩和措置である猶予制度滞納処分の停止、そして補充的な納税義務である第二次納税義務について解説します。事業再生の現場などで直面しやすい、滞納税金の追求から権利を守るための視点も提供されています。

第4編の主な内容
  • 換価の猶予(職権・申請)の要件と手続き
  • 滞納処分の停止の要件と納税義務消滅の効果
  • 無償譲渡等が行われた場合の第二次納税義務による追及
  • 遺産分割協議と第二次納税義務に関する最新判例
  • M&Aや会社分割に伴う納税義務の承継リスク

新版で特に注目すべき現代的論点(SNS・暗号資産など)

新版で最も注目すべきは、情報技術の進展に伴う新しい資産への対応です。旧来の徴収実務の枠組みでは捉えきれないこれらの資産に対し、具体的な差押え手法が示されている点は、実務家にとって非常に価値が高いと言えます。

新版で加筆された現代的論点
  • YouTube等のSNSから生じる広告収入や「投げ銭」の差押え方法
  • 暗号資産の法的性質と交換業者を介した差押え手順
  • キャッシュレス決済の普及に伴う決済代行業者への債権差押えの重要性

読者からの評判・レビュー

税理士・弁護士など専門実務家からの評価

本書は、高度な専門性と実用性を両立させている点から、税理士や弁護士などの専門実務家から高い評価を得ています。入門書を卒業し、一歩踏み込んだ実務能力を身につけたい専門家にとって、判断の指針となる一冊と評されています。

専門実務家からの主な評価ポイント
  • 現場で即座に参照できるQ&A形式の高い実用性
  • 国税徴収法基本通達の内容をかみ砕いた分かりやすい解説
  • 民事執行法との相違点や競合問題が整理されており、応用が利く
  • キャッシュレス決済や暗号資産など、他書にない最新論点を網羅
  • 実務家が陥りやすい判断ミスを防ぐための留意事項が豊富

国税徴収法を学ぶ職員・学生からの声

税務大学校の職員や税理士試験の受験生など、国税徴収法を学ぶ層からも好意的に受け入れられています。理論の暗記だけでなく、制度の趣旨や背景を深く理解し、応用力のある知識を養いたい学習者にとって最適な教材と認められています。

学習者からの主な評価ポイント
  • 制度の背景にある考え方が丁寧に説明されており、知識が定着しやすい
  • 実際の執行現場をイメージしながら学べる構成
  • 図解や具体例が豊富で、初学者でも難解な概念を理解しやすい
  • 試験対策に有益な重要判例・裁決例のポイントが整理されている

本書とあわせて読みたい関連書籍

国税徴収法の基本を学ぶための入門書

本書のような専門書を読み解くためには、まず国税徴収法の全体像を体系的に理解しておくことが重要です。以下の入門書は、そのための基礎固めに適しています。

おすすめの入門書
  • 『税理士試験教科書 国税徴収法』(ネットスクール):豊富なイラストで初学者にも分かりやすい構成
  • 『もう悩まない 地方税滞納整理の実務』(黒坂昭一 著):地方税の視点から徴収の基本を体系的に学べる

滞納処分に関する他の実践的解説書

本書の解説を多角的な視点から補完し、より強固な実務知識を構築するためには、以下の専門書を併用することが推奨されます。

おすすめの実践的解説書
  • 『国税徴収法基本通達逐条解説』(大蔵財務協会):通達の制定趣旨や参考判例を網羅した実務担当者の必携書
  • 『滞納処分による給料預金差押えと取立訴訟の実務』(民事法研究会):債権差押え後の取立訴訟までを実践的に解説

購入方法と価格情報

主要オンラインストアでの取り扱い

本書は、全国の主要書店に加え、各種オンラインストアでも購入可能です。在庫状況やポイント還元率などを比較して、最適なストアを選ぶとよいでしょう。

主な取り扱いオンラインストア
  • Amazon.co.jp
  • 楽天ブックス
  • Yahoo!ショッピング
  • 清文社(出版社の直販サイト)

書籍の定価と販売価格

本書の定価は3,960円(税込)です。販売店によっては、キャンペーンや会員割引が適用される場合があります。専門性の高い実務書であり、長期的な活用価値を考慮すれば妥当な価格設定と言えます。

項目 価格(税込)
定価 3,960円
本体価格 3,600円
出版社直販(会員価格例) 3,564円
中古品市場の相場 2,000円~3,000円程度
価格情報(目安)

まとめ:購入判断の最終確認に

この記事では、三木信博氏による専門書『詳解 国税徴収法 滞納処分解体新書』について、その特徴から目次、価格情報までを解説しました。本書は、国税徴収の現場経験に基づき、差押えの基本から暗号資産のような最新論点までを網羅した、実務家のための指南書です。特に、キャッシュレス決済やSNS広告収入といった現代的な資産への対応手法は、他の書籍では得難い知見と言えるでしょう。税理士や弁護士が顧問先の滞納リスクに対応する際、手元に置いておくべき一冊です。本記事の情報を参考に、ご自身の業務における必要性をご判断ください。

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