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Boxのランサムウェア対策|標準機能から感染時の復旧手順まで解説

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多くの企業で導入されているクラウドストレージ「Box」は、その利便性の裏側でランサムウェア攻撃のリスクにも備える必要があります。情報システム部門の担当者として、具体的な対策方法や万が一の際の復旧手順を把握しておくことは極めて重要です。本記事では、Boxの標準機能で実現できる基本的な対策から、Box Shieldによる高度な脅威検知、そして感染時の具体的な復旧フローまでを網羅的に解説します。

目次

Boxの標準機能で実現する基本的なランサムウェア対策

ファイルアップロード時の自動マルウェアスキャン

Boxは、すべてのライセンスプランにおいて、ファイルアップロード時に自動マルウェアスキャンを標準機能として提供しています。この機能は、30以上の主要なマルウェア対策ベンダーの定義ファイル(ハッシュ値)と照合するパターンマッチング方式で動作します。ファイルが新規追加または編集されると、Boxサーバー内で非同期にスキャンが実行されます。

脅威が検出された場合、システムは以下の対応を自動的に行います。

マルウェア検出時の自動対応
  • Boxのテナント管理者へメールで通知を送信する
  • 該当ファイルにウイルスが検出されたことを示すメタデータを付与する

この標準機能は既知のウイルス検知を目的としており、検出ファイルのダウンロードを自動的に制限する機能は含まれていません。また、機能の有効化には代理店経由での申請が必要な場合があり、おおむね2〜3週間程度の期間を要することがあります。

ファイルのバージョン管理機能によるデータ保護と復元

Boxのバージョン管理機能は、ランサムウェア対策における強力なデータ保護策です。ファイルが編集・上書き保存されるたびに、古い内容を破棄せず、過去のバージョンとして自動的に保存します。万が一ファイルが暗号化されても、感染前の正常な状態に復元することが可能です。

復元操作は、ファイル名の横にあるバージョン番号アイコンから履歴一覧を表示し、正常なバージョンを選択して「現在のバージョンとして設定」するだけで完了します。これにより、業務への影響を最小限に抑えられます。保持される世代数は契約プランによって異なり、手動でファイル名を変更して世代管理する手間も不要です。

プラン種別 最大保持世代数
Business Starter 25世代
Business / Business Plus 50世代
Enterprise 100世代
Enterprise Plus以上 / Governanceアドオン 無制限
プラン別バージョン保持世代数

ゴミ箱機能からのファイル復元プロセス

ランサムウェアによっては、元のファイルを削除したうえで暗号化ファイルをアップロードするタイプも存在します。Boxのゴミ箱機能は、こうしたケースで削除されたデータを復元するのに役立ちます。

削除されたファイルやフォルダは、デフォルトで30日間ゴミ箱内に保持され、所有者や削除者本人が簡単に復元できます。ゴミ箱内のデータはストレージ容量にカウントされません。管理者は管理コンソールから組織内ユーザーのゴミ箱を横断的に確認し、復元作業を代行することも可能です。復元時には、ファイル本体だけでなく、関連する情報も多くが回復されます。

復元される主な関連情報
  • ファイルの説明文やタグ
  • コメントやタスク
  • 共有状態

ただし、共有リンクの有効期限設定などは復元されないため注意が必要です。さらに、有料プランではゴミ箱から完全に削除された後も14日間は、Boxサポートへの依頼によってデータを復元できる可能性があります。

詳細なアクセス権限設定による被害範囲の限定化

Boxでは、フォルダやファイルに対して7段階のきめ細やかなアクセス権限を設定でき、ランサムウェア感染時の被害を最小限に抑えることが可能です。ユーザーの職務に応じて必要最小限の権限のみを付与する「最小権限の原則」を徹底することで、セキュリティを強化します。

例えば、閲覧のみが必要なユーザーに「ビューアー」権限を設定すれば、そのユーザーの端末がマルウェアに感染しても、Box上のファイルを暗号化(上書き)したり削除したりすることを防げます。また、権限のないフォルダはユーザー画面に表示されないため、攻撃対象となる重要データへの経路を限定する効果も期待できます。管理者はグループ機能を用いて権限を一括管理し、組織変更にも迅速に対応できます。

Box Shieldによる高度なランサムウェア脅威対策

Box Shieldの概要と追加ライセンスの必要性

Box Shieldは、AIと機械学習を活用して高度なセキュリティを提供するアドオン製品です。標準機能に加えて、未知の脅威や内部不正のリスクから組織のデータを保護します。利用には、Enterprise以上のライセンスプランに加えて、Box Shieldの追加購入、または上位プラン(Enterprise Plusなど)への加入が必要です。

Box Shieldは、以下の3つの主要機能で構成されており、従来のパターンマッチングでは検知が難しい巧妙な攻撃にも対応します。

Box Shieldの主要機能
  • スマートアクセス: コンテンツの分類ラベルに基づき、アクセスを動的に制御する
  • 脅威検出: ユーザーの異常な振る舞いを検知し、リアルタイムで管理者に警告する
  • 情報ガバナンス: データ損失防止(DLP)ポリシーを適用し、機密情報の漏洩を防ぐ

AIが組織の利用パターンを学習してリスクを評価するため、管理者の運用負荷を増やすことなく、強固なセキュリティ体制を構築できます。

不審なアクティビティの自動検知とアラート(場所・時間・量)

Box Shieldの脅威検出機能は、ユーザーの日常業務のパターンを機械学習し、そこから逸脱した活動を自動で検知してアラートを通知します。主に以下の3つの観点で異常を判断します。

異常検知の主な観点
  • 場所: 普段とは異なる国やIPアドレスからの不審なアクセスを検知する
  • 時間: 深夜や休日など、業務時間外での異常なアクティビティを検知する
  • : 特定のユーザーによる、予測を大幅に超える量のダウンロードやファイル操作を検知する

これらの検知ルールは、アカウントの乗っ取りや内部不正の兆候を捉えるだけでなく、ランサムウェアがファイルを暗号化するために行う大量のデータ読み込みなども検知対象とします。アラートにはリスクスコアが付与され、管理者は緊急度に応じて迅速な対応が可能です。

悪意のあるユーザーの挙動(異常なダウンロード等)の検知

Box Shieldは、悪意のある内部関係者や、認証情報が窃取され乗っ取られたアカウントによる不正な挙動を振る舞い分析によって検知します。機械学習アルゴリズムが組織固有の業務パターンを学習するため、誤検知を抑えつつ精度の高い監視が可能です。

特に、以下のようなランサムウェア攻撃特有の活動パターンを特定します。

検知対象となるランサムウェア特有の挙動
  • 機密度の高いデータが保存されたフォルダへの集中的なアクセス
  • 短時間における大量のファイル編集や名前の変更
  • ファイル拡張子を不自然なものへ一斉に変更する操作

検知されたアラートは、SIEM(Security Information and Event Management)などの外部セキュリティ監視システムと連携させ、組織全体のセキュリティガバナンスに組み込むこともできます。

疑わしいセッションの自動ブロックとユーザーへの通知機能

Box Shieldは、脅威を検知するだけでなく、被害を未然に防ぐための自動的なアクションを実行できます。管理者はあらかじめルールを設定しておくことで、特定の脅威が検知された際に、該当ユーザーのセッションを強制的に終了させることが可能です。

自動ブロックと通知のプロセス
  1. 不審な場所からのアクセスや異常なセッションなどの脅威が検知される。
  2. 設定に基づき、該当ユーザーのWeb、Box Drive、モバイルアプリなどすべてのアクティブなセッションを自動でブロック(強制ログアウト)する。
  3. 対象ユーザーには、セキュリティリスクのためアクセスを一時制限した旨の通知メールが自動送信される。
  4. ユーザーは管理者に連絡するか、承認された安全な場所から再ログインを試みるよう促される。

この検知から封じ込めまでの一連の流れを自動化することで、管理者が対応できない夜間や休日でも被害拡大を最小限に食い止めます。

Smart Accessによるコンテンツへのアクセス制御の強化

Smart Accessは、Box Shieldの中核をなす機能で、コンテンツの分類ラベルに基づいてアクセスポリシーを動的に適用します。管理者は「社外秘」「極秘」といったラベルを定義し、ファイルの内容に応じて自動的に分類させることができます。

このラベルが付与されたコンテンツには、ユーザーが持つ基本的な権限(編集者、ビューアーなど)に加えて、さらに厳しいアクセス制限を課すことが可能です。

Smart Accessによるアクセス制御の例
  • 「極秘」ラベルの付いたファイルは、編集者権限を持つユーザーでもダウンロードや印刷を禁止する
  • 不審な場所からアクセスしているユーザーに対し、通常は許可されている操作を一時的にブロックする
  • 未分類のコンテンツに対して、共有やダウンロードを制限する

これらのポリシーはWebブラウザだけでなく、Box Driveや連携アプリケーションにも一貫して適用されるため、組織全体の情報ガバナンスを強化し、設定の隙を突いた攻撃を防ぎます。

Box Drive利用時におけるランサムウェア感染のリスクと予防策

Box Driveの仕組みとランサムウェアの感染経路

Box Driveは、Box上のコンテンツをPCのローカルドライブのように見せかけ、エクスプローラーやFinderから直接操作できる便利なアプリケーションです。ファイルを開く際に必要なデータのみを一時的にダウンロードするストリーミング方式を採用しています。

しかし、この利便性はランサムウェアの感染経路となるリスクを伴います。感染プロセスは通常、メールの添付ファイル開封や不正サイトへのアクセスから始まります。PCに侵入したランサムウェアは、ローカルのハードディスクだけでなく、Box Driveによってマウントされた仮想ドライブ上のファイルも攻撃対象とします。PC上でファイルが暗号化されると、その変更がリアルタイムでクラウド上のBoxに同期され、正常なファイルが暗号化されたファイルに置き換えられてしまいます。

PC感染時にBox上のファイルが暗号化されるプロセス

PCがランサムウェアに感染すると、Box Driveを介してクラウド上のファイルが被害を受けるプロセスは以下の通りです。

Box Drive経由でのファイル暗号化プロセス
  1. ランサムウェアがPCに侵入し、ローカルファイルシステムの探索を開始する。
  2. Box Driveの仮想ドライブ内にあるファイルを標的にし、次々と暗号化(ファイルの書き換え)を行う。
  3. Box Driveアプリケーションは、この書き換えを「ユーザーによる正規の編集」と認識する。
  4. 暗号化されたファイルが、自動同期機能によってBoxのクラウドサーバーへアップロードされる。
  5. クラウド上の正常なファイルが、暗号化されたバージョンで上書きされ、バージョン履歴が更新される。

このプロセスは極めて短時間で実行されるため、ユーザーが気づいたときには、既に多数のファイルが被害を受けている可能性があります。Box自体がウイルスに感染するわけではありませんが、同期機能が被害を拡大させる一因となります。

Box Drive利用時のセキュリティ設定と運用上の注意点

Box Driveを利用する際は、感染リスクを低減するため、以下のセキュリティ対策を講じることが重要です。

推奨されるセキュリティ対策と注意点
  • Webブラウザの利用を優先: 可能であれば、セキュリティリスクの低いWebブラウザ経由での利用を原則とする。
  • デバイストラストの有効化: 会社が許可した管理端末以外からのBox Driveアクセスを禁止する。
  • 旧同期ツールの完全削除: Box Syncなどの古いツールがPCに残っている場合は完全にアンインストールする。
  • 利用範囲の限定: 全社一律での利用は避け、業務上必要な部署やユーザーに限定して利用を許可する。
  • 緊急時の対応徹底: PCの不審な挙動を検知した場合、即座にBox Driveを終了し、ネットワークから切断して同期を停止させる。

特権管理者アカウントの保護と多要素認証の徹底

組織のBox環境全体を管理する特権管理者アカウントの保護は、セキュリティの最重要課題です。このアカウントが乗っ取られると、バージョン履歴やゴミ箱のデータを完全に消去され、復旧手段を失うという最悪の事態を招きかねません。

特権管理者アカウントの保護策
  • 多要素認証(MFA)の必須化: パスワードに加え、ワンタイムパスワードアプリや物理キーによる認証を全管理者に義務付ける。
  • 専用アカウントの運用: 管理者アカウントは管理作業専用とし、日常のファイル操作には使用しない。
  • 最小権限の原則: 通常業務は権限を限定した一般アカウントを使用し、管理者権限は必要な時だけ利用する。
  • 相互監視体制の構築: 重要な設定変更があった際に、別の管理者にも通知が飛ぶように設定し、不正な操作をチェックする。

ランサムウェア感染発生時の具体的な対処・復旧フロー

ステップ1:被害状況の確認と感染端末のネットワーク隔離

ランサムウェア感染が疑われる場合、初動対応として被害拡大の阻止が最優先です。以下の手順で迅速に行動してください。

初動対応の手順
  1. ネットワークからの隔離: 感染が疑われるPCのLANケーブルを抜く、Wi-Fiをオフにするなど、物理的にネットワークから切り離す。
  2. 同期の停止: PC上で動作しているBox DriveやBox Syncを直ちに終了させ、クラウドへの同期を停止する。
  3. 被害状況の調査: 正常な別のPCからBoxの管理コンソールにアクセスし、ユーザーアクティビティレポートを確認する。
  4. 影響範囲の特定: レポートから、どのユーザーが、いつから、どのファイルに異常な操作(編集、名前変更、アップロード等)を行ったかを特定する。
  5. 社内への注意喚起: 他の従業員に対し、被害が疑われる共有フォルダへのアクセスを一時的に控えるよう周知する。

ステップ2:Boxサポートへの連絡と調査依頼

被害範囲の概要が把握できたら、契約している販売代理店またはBoxの製品サポートに速やかに連絡します。依頼時には、正確な情報を伝えることが迅速な解決に繋がります。

Boxサポートへ伝えるべき情報
  • 感染したと思われるユーザーのメールアドレス
  • ランサムウェアの名称(判明している場合)
  • アクティビティレポートから特定した、異常な活動が開始された正確な日時
  • 被害が確認されたファイルやフォルダの例

同時に、外部のセキュリティ専門機関に相談し、侵入経路の特定やマルウェアの駆除を依頼することも重要です。Box内のデータを復元しても、社内ネットワークに脅威が残っていると再発のリスクがあります。

ステップ3:ファイルのバージョン履歴を利用した個別ファイルの復元

被害が比較的小規模な場合は、ファイルのバージョン履歴機能を使って、管理者やユーザー自身でファイルを復元できます。これは最も迅速な復旧方法です。

バージョン履歴からの個別復元手順
  1. 被害を受けたファイルの横にあるバージョン番号アイコンをクリックし、バージョン履歴を表示する。
  2. 履歴の一覧から、暗号化される直前の正常なバージョンを探す。プレビュー機能で中身を確認できる。
  3. 正常なバージョンを選択し、「現在のバージョンとして設定」をクリックする。
  4. ファイルが感染前の状態に復元される。ファイル名が変更されている場合も、この操作で元に戻せる。

この方法は、Box APIを利用してスクリプト化し、大量のファイルを一括で復元することも可能です。

ステップ4:Boxサポートによるアカウント全体の巻き戻し(一括復元)

被害が数万ファイル以上に及ぶ大規模なインシデントの場合、手動での個別復元は現実的ではありません。その際は、Boxサポートによる一括復元を依頼します。これは、特定のアカウントやフォルダ全体を、指定した過去の時点へロールバックする最終手段です。

この処理を依頼するには、ステップ1で調査した正確な復元ポイント(日時)をBoxサポートに伝える必要があります。ただし、この方法は感染後に正常に更新されたファイルも過去の状態に戻してしまうリスクがあるため、実行は慎重な判断が求められます。なお、Box Governanceアドオンを契約している場合は、管理者が管理コンソールから大規模な復元操作を自身で行える「コンテンツリカバリ」機能も利用できます。

復旧作業と並行して進めるべき社内への報告と連携

技術的な復旧作業と並行して、組織全体での対応も不可欠です。法務、広報、経営層などと連携し、以下の対応を進めてください。

組織として進めるべき対応
  • 法務・コンプライアンス対応: 個人情報漏洩の可能性がある場合、個人情報保護委員会への報告や警察への被害届提出を検討する。
  • 経営層への報告: 被害状況と対応の進捗を正確に報告し、必要な経営判断を仰ぐ。
  • 関係者への連絡: 取引先との共有フォルダが被害に遭った場合、二次被害防止のため速やかに状況を連絡する。
  • 原因究明と再発防止策: 復旧後、インシデントの原因を調査し、セキュリティポリシーの見直しや従業員への再教育を実施する。

Boxのランサムウェア対策に関するよくある質問

Boxで「マルウェアが検出されました」と警告が出た際の対処法は?

ファイルに「マルウェアが検出されました」という警告が表示された場合、Boxのウイルススキャン機能が脅威を検知したことを示します。まず、そのファイルに安易にアクセスしないでください。

Box Shieldが有効な環境では、該当ファイルのダウンロードは自動的にブロックされます。管理者は、Shieldのダッシュボードでアラート詳細を確認し、ファイルが本当に危険かどうかを判断します。誤検知であることが明らかな場合を除き、ファイルを隔離・削除するのが安全な対処法です。

ファイルのバージョン履歴はどのくらいの期間保存されますか?

Boxのバージョン履歴は、保存期間ではなく世代数で管理されます。プランごとに定められた世代数内であれば、何年前のファイルでも過去のバージョンにアクセスできます。

プラン種別 最大保持世代数
Business Starter 25世代
Business / Business Plus 50世代
Enterprise 100世代
Enterprise Plus以上 / Governanceアドオン 無制限
プラン別バージョン保持世代数

短期間に上書きが繰り返されると、古いバージョンは上限に達し次第削除されます。ランサムウェア攻撃で多数の上書きが発生した場合、プランによっては正常なバージョンが履歴から消えてしまうリスクがあるため注意が必要です。

Webブラウザ経由での利用はBox Driveより安全ですか?

はい。ランサムウェア対策の観点では、Webブラウザ経由での利用が圧倒的に安全です。

Box DriveはPCのローカルファイルシステムと直接連携するため、PCがウイルスに感染すると、その影響が同期機能を通じてクラウド上のファイルに直接及びます。一方、Webブラウザ経由の利用では、ウイルスがブラウザを介してBox上のファイルを自動的に暗号化することは技術的に極めて困難です。セキュリティを最優先する場合は、Webブラウザの利用を基本とすることが推奨されます。

Box上のファイルを復元する際に、追加の費用はかかりますか?

いいえ。バージョン履歴からの自己復元や、ランサムウェア被害時にBoxサポートへ依頼する復旧作業について、原則として追加の費用は発生しません。これらは標準のサポートサービスに含まれます。

ただし、無制限のバージョン管理や、管理者自身が大規模な復旧を行える「コンテンツリカバリ」機能などを利用するには、事前にBox Governanceなどの有償アドオンを契約している必要があります。また、Box社への依頼とは別に、外部のセキュリティ専門家に原因調査を依頼する場合などは、当然ながら別途費用が発生します。

まとめ:Boxの機能を最大限に活用し、多層的なランサムウェア対策を

本記事では、Boxを活用したランサムウェア対策について、標準機能から高度なBox Shield、そしてインシデント発生時の復旧フローまでを網羅的に解説しました。Boxはバージョン管理やアクセス権限設定といった標準機能だけでも強力なデータ保護を実現しますが、Box Shieldを導入することで未知の脅威にもプロアクティブに対応できます。特に利便性の高いBox Driveは感染経路となるリスクも伴うため、リスクを理解した上での運用ルールの策定が不可欠です。万が一の事態に備え、本記事で解説した復旧フローを参考に、自社のセキュリティ体制を再点検し、多層的な防御策を構築することが重要です。

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