手続

会社が破産するとどうなる?経営者・従業員・関係者への影響と手続きの流れを解説

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会社の資金繰りが悪化し、破産という重い決断を検討せざるを得ない状況は、経営者にとって精神的にも実務的にも大きな負担となります。手続きを開始すれば、ご自身や会社はもちろん、従業員、取引先、そしてご家族に至るまで、関係者それぞれに多大な影響が及ぶため、その全体像を正確に把握し、備えることが不可欠です。この記事では、会社破産が各関係者にもたらす影響を対象別に網羅的に解説し、手続きの基本的な流れや注意点についても詳しく説明します。

目次

【対象別】会社破産がもたらす影響

経営者(代表者)個人への影響と破産後の生活

中小企業の経営者は、会社の融資を受ける際に個人として連帯保証人になっていることがほとんどです。そのため、会社が破産して返済不能になると、金融機関などの債権者は連帯保証人である経営者個人に残債務の一括返済を求めます。個人の資産でこれを返済できるケースは稀であり、多くの場合、会社と同時に経営者個人も自己破産を申し立てるのが実務上の一般的な流れです。

経営者個人が自己破産をすると、その生活には法的な制約が生じますが、これは経済的な再生を果たすための必要なプロセスです。

自己破産が経営者の生活に与える主な制約
  • 財産上の制限: 手元に残せるのは、法律で定められた「自由財産」(おおむね99万円以下の現金、生活必需品など)のみです。持ち家や土地、自動車といった高価な資産は原則として破産管財人によって処分され、債権者への配当に充てられます。
  • 行動上の制限: 破産手続きの期間中、裁判所の許可なく転居したり、長期の旅行で居住地を離れたりすることはできません。また、管財事件では、郵便物が一度破産管財人に転送され、財産調査のために内容を確認されます。
  • 職業上の制限: 弁護士、税理士、警備員、宅地建物取引士など、他人の財産を扱う特定の資格を用いた仕事に就けなくなります(資格制限)。ただし、この制限は一時的なもので、免責許可が確定すれば解除されます。
  • 信用情報への影響: 信用情報機関に事故情報(いわゆるブラックリスト)が登録され、約5年~7年間は新たなローン契約やクレジットカードの作成が極めて困難になります。

これらの制約は一生続くわけではありません。裁判所から免責許可決定が確定すれば、税金や養育費などの一部の債務(非免責債権)を除き、個人の借金の返済義務は法的に免除されます。破産は、経営責任を法的に清算し、人生の再スタートを切るための重要な救済制度です。

会社(法人)そのものへの影響と資産・債務の扱い

法人が破産を申し立て、裁判所から破産手続開始決定が下されると、会社は清算手続きに入ります。最終的に手続きが完了すると、会社の法人格は完全に消滅します。これは、債務を負う主体そのものがなくなることを意味し、残った負債もすべて消滅します。

手続き開始と同時に、会社の財産を管理・処分する権限は、経営者から裁判所が選任した破産管財人(通常は弁護士)に全面的に移ります。経営者は以後、会社の資産を勝手に売却したり、特定の債権者に返済したりすることは固く禁じられます。

破産管財人は、会社のすべての資産(不動産、預貯金、売掛金、在庫など)を破産財団として集め、適正な価格で換価(現金化)します。こうして集められた資金は、まず破産手続き自体の費用や管財人報酬、滞納していた税金や従業員の給与といった財団債権の支払いに優先的に充てられます。その後に残った資金があれば、銀行からの借入金や取引先への買掛金といった一般破産債権に対し、債権額に応じて公平に配当されます。

特筆すべきは、法人が消滅することで、滞納していた法人税や社会保険料の支払い義務も消滅する点です。これは、個人の自己破産では税金が免除されないこととの大きな違いです。また、破産手続開始決定が出ると、個別の債権者が行っていた訴訟や給与の差し押さえといった強制執行はすべて効力を失い、破産手続きという統一的な枠組みの中で処理されることになります。

従業員への影響(解雇・未払賃金・退職金)

会社が破産する場合、事業の継続が不可能となるため、原則として全従業員を解雇しなければなりません。これは経営者にとって最もつらい決断の一つですが、法律上、会社の存続が不可能な状況での解雇は正当な理由があるとみなされます。

資金繰りが悪化しているため、従業員の給与や退職金が未払いになっているケースも少なくありません。法律上、未払賃金は他の一般債権よりも優先して支払われる権利がありますが、会社に配当できる資産が全く残っていない場合は、破産手続きを通じても支払いを受けられないことがあります。

このような事態に備え、従業員を保護するための公的な制度として「未払賃金立替払制度」があります。

未払賃金立替払制度の概要
  • 倒産した企業に代わり、国(独立行政法人労働者健康安全機構)が未払賃金の一部(原則8割)を立て替えて支払う制度です。
  • 対象となるのは、定期賃金と退職金であり、賞与(ボーナス)や解雇予告手当は含まれません。
  • 利用するには、会社が1年以上事業活動を行っていたことや、破産管財人による証明が必要などの条件があります。

退職金については、中小企業退職金共済(中退共)のような外部積立制度に加入していれば、会社の財産状況にかかわらず、従業員が直接請求して受け取ることができます。また、破産による解雇は「会社都合退職」として扱われるため、従業員は失業保険(雇用保険)を自己都合退職の場合より早く、長く受け取れるという利点があります。経営者には、従業員がこれらの制度を円滑に利用できるよう、離職票の発行などの事務手続きに最後まで誠実に対応する責任があります。

従業員への告知はいつ行うべきか?説明会のポイント

従業員への破産の告知は、社内の混乱や情報の漏洩による資産流出を防ぐため、タイミングが極めて重要です。実務上は、弁護士が裁判所へ破産申立てを行う直前、または申立てと同時に行うのが一般的です。

あまりに早い段階で告知すると、従業員の動揺が取引先に伝わって売掛金の回収が困難になったり、一部の従業員による会社の備品等の持ち出しを誘発したりするリスクがあります。ただし、申立て準備に必要な経理担当者など一部の従業員には、秘密保持を厳守させた上で事前に協力を求めることもあります。

従業員説明会は、経営者が自ら出席し、誠実な姿勢で臨むことが不可欠です。従業員の不安を少しでも和らげ、円滑な手続きへの協力を得るために、以下の点を明確に伝える必要があります。

従業員説明会で伝えるべき主な内容
  • 経営破綻に至った経緯についての真摯な説明と謝罪
  • 全従業員を解雇せざるを得ないという事実の通知
  • 未払賃金や退職金の支払いに関する見通し
  • 未払賃金立替払制度の利用方法についての具体的な案内
  • 失業保険の受給に必要な離職票発行などの今後の事務スケジュール

取引先・株主・連帯保証人など関係者への影響

会社の破産は、経営者や従業員だけでなく、事業に関わるすべてのステークホルダーに甚大な影響を及ぼします。特に注意すべき関係者への影響は以下の通りです。

関係者 受ける主な影響
取引先(仕入先など) 会社に対する売掛金は破産債権となり、回収はほぼ不可能になります。配当があったとしても僅少なため、連鎖倒産のリスクに晒されることがあります。
株主 会社の資産はすべて債権者への配当に充てられるため、出資した株式の価値はゼロになります。ただし、会社の負債を個人的に支払う義務はありません(有限責任)。
連帯保証人 法人が返済を停止した時点で、債権者から債務全額の一括返済を求められます。代表者以外の親族などが保証人になっている場合、その個人の生活を破綻させる深刻な事態を招きます。
金融機関 貸付金の回収が困難になり、保有する担保権の実行や、連帯保証人への請求を行うことになります。
リース会社・賃貸人 リース物件は所有権に基づき返還を求め、賃貸物件の契約は解除されます。未払いのリース料や賃料は破産債権として扱われます。
主な関係者への影響

ここで重要なのは、債権者平等の原則です。お世話になった取引先や親族にだけ優先的に返済する行為(偏頗弁済)は、破産法で固く禁じられています。発覚した場合、破産管財人によってその返済行為が取り消され、かえって相手に迷惑をかけることになるため、絶対に行ってはなりません。

事業停止のタイミングと主要取引先への対応実務

事業を停止する最適なタイミングは、通常、弁護士が全債権者に対して受任通知を発送する日と一致させます。資金が完全に枯渇してしまうと、従業員の最後の給与や破産申立て費用(予納金)すら支払えなくなるため、手遅れになる前の決断が不可欠です。

事業停止日には、オフィスの入口などに事業停止を知らせる告知文を掲示します。主要な取引先に対しては、弁護士から書面で通知するとともに、状況を報告します。この際、個別の返済交渉には一切応じず、今後の窓口がすべて代理人弁護士になることを明確に伝え、現場の混乱を最小限に抑えることが重要です。預かり品の返還など、実務的な対応については弁護士や破産管財人の指示に従って進めます。

会社破産手続きの基本的な流れと期間の目安

ステップ1:弁護士への相談と委任契約

会社破産は法的に極めて複雑なため、独力での対応は不可能です。最初のステップは、倒産・破産実務に精通した弁護士に相談することです。相談時には、決算書や債権者一覧表などの資料を持参し、会社の財産・負債状況を正確に伝えます。弁護士は、破産が最善の選択肢か、民事再生など他の手段がないかを検討します。

破産の方針が決まれば、弁護士と委任契約を締結します。この契約により弁護士が正式な代理人となり、今後のすべての手続きと債権者対応の窓口となります。

ステップ2:受任通知の発送と債権者対応の停止

委任契約後、弁護士は直ちに全債権者に対して、代理人として破産申立ての準備に入ったことを知らせる「受任通知」を発送します。この通知を受け取った貸金業者や金融機関は、法律(貸金業法など)に基づき、会社や代表者への直接の督促や取り立てが禁止されます。

これにより、厳しい取り立てが止まり、精神的な平穏を取り戻すことができます。同時に、すべての債務の返済を停止するため、手元の資金を破産費用や当面の生活費に充てることが可能になります。

ステップ3:裁判所への破産手続開始の申立て

弁護士は、受任通知発送と並行して、裁判所に提出する申立書類の作成を進めます。これには財産目録、債権者一覧表、破産に至る経緯を記した報告書など、膨大な資料が含まれます。経営者は、弁護士の指示に従い、通帳のコピーや契約書などの必要資料を漏れなく提供する義務があります。

書類がすべて整ったら、会社の本店所在地を管轄する地方裁判所に破産手続開始の申立てを行います。裁判所が書類を審査し、支払不能または債務超過の状態にあると認めると、「破産手続開始決定」を下します。この決定と同時に、会社の財産を管理・処分する破産管財人が選任されます。

ステップ4:破産管財人による財産調査・換価・配当

破産手続開始決定後は、裁判所から選任された中立的な立場の弁護士である破産管財人が手続きの主導権を握ります。管財人は、会社の財産をすべて調査・確保し、最も有利な方法で売却して現金化(換価)します。

この過程で、経営者は管財人との面談に応じ、財産状況や事業内容について正直に説明する義務を負います。管財人の調査に誠実に協力することが、円滑な手続き進行と、代表者個人の免責許可を得るための重要な鍵となります。換価によって得られた資金は、法律の優先順位に従って債権者へ配当されます。

ステップ5:債権者集会と破産手続の終結

破産手続きの進行中、裁判所で債権者集会が1回以上開かれます。この集会では、破産管財人が債権者に対し、財産調査や換価の状況、配当の見込みなどを報告します。経営者も原則として出席する義務がありますが、多くの場合は事務的な報告が中心で、短時間で終了します。

すべての資産の換価と配当が完了するか、配当する資産がないことが確定すると、裁判所は「破産手続終結の決定」を下します。この決定をもって法人の登記記録は閉鎖され、会社は法律上完全に消滅します。代表者個人の自己破産も同時に免責が許可されれば、すべての手続きが完了となります。

手続き開始から終結までにかかる期間の目安

会社破産の手続きにかかる期間は、事案の規模や複雑さによって大きく異なりますが、一般的には裁判所への申立てから終結まで6ヶ月から1年程度を見込むのが標準的です。

資産がほとんどなく、債権者への配当が行われないまま手続きが終了する「異時廃止」というケースでは、半年未満で迅速に終わることもあります。一方で、不動産の売却に時間がかかったり、複雑な訴訟を抱えていたりする場合には、1年以上の期間を要することもあります。

会社破産手続きにかかる費用の内訳と相場

会社破産には、大きく分けて「裁判所に納める費用」と「弁護士に支払う費用」の2種類が必要です。事前に資金計画を立てておくことが重要です。

費用の種類 内容 目安金額
裁判所の予納金 破産管財人の報酬や手続き経費として裁判所に納める費用。 20万円~(少額管財の場合)。負債総額や事案の複雑さにより変動します。
弁護士費用 申立代理人弁護士に支払う着手金や報酬金。 50万円~150万円以上(着手金)。会社の規模によります。
その他実費 申立てに必要な収入印紙代、郵便切手代、官報公告費など。 数万円程度
会社破産にかかる費用の内訳と相場

裁判所に納める予納金(管財人費用など)

予納金は、破産手続きを円滑に進めるために申立人が裁判所に納付する費用で、その大半が破産管財人の報酬に充てられます。予納金が納付されなければ手続きは開始されません。

予納金の額は負債総額に応じて決まりますが、弁護士が代理人となることで「少額管財」という運用が適用されると、通常の管財事件よりも大幅に低い金額(東京地方裁判所などではおおむね最低20万円)で済むことが多く、これが弁護士に依頼する大きなメリットの一つです。

弁護士に支払う費用(着手金・成功報酬)

弁護士費用は、複雑な手続きを代理し、債権者対応や書類作成をすべて任せるための対価として申立代理人弁護士に支払う費用です。通常は依頼時に支払う「着手金」と、手続き終了時に支払う「報酬金」で構成されますが、法人破産の場合は経済的な利益が残らないため、成功報酬は発生しない契約が一般的です。

着手金の相場は、中小企業の場合で50万円から150万円程度が目安となります。多くの法律事務所では、受任後に債権者への返済を停止して浮いた資金からの分割払いに応じてくれるため、手元にまとまった資金がなくてもまずは相談することが重要です。

その他実費(印紙代・官報公告費など)

上記の費用とは別に、手続きを進める上で必要となる細かな事務的費用です。弁護士に依頼する際に、これらの費用を「預り金」として事前にまとめて支払うのが一般的です。

主な実費の内訳
  • 申立手数料(収入印紙代): 1,000円
  • 官報公告費: 破産の事実を国の広報誌である官報に掲載するための費用で、1万5,000円前後です。
  • 郵便切手代(予納郵券): 裁判所から債権者への通知などに使われる切手代で、債権者の数に応じて数千円から数万円程度です。
  • 各種証明書の取得費用: 会社の登記簿謄本や不動産の登記事項証明書などを取得するための手数料です。

破産手続きを検討する上での注意点・禁止事項

財産隠しや不当な財産処分

破産手続きは、会社の財産をすべての債権者に公平に分配することを目的としています。そのため、意図的に財産を隠したり(例:会社の預金を個人的な口座に移す)、特定の知人や親族に無償で譲渡したりする財産隠しは、最も重い禁止事項です。

このような行為は、破産管財人の否認権によって無効にされ、財産は取り戻されます。さらに、悪質な場合は「詐欺破産罪」という犯罪に問われ、刑事罰を受ける可能性もあります。また、代表者個人の自己破産においても、免責が許可されない重大な理由となります。

特定の債権者のみを優先する返済(偏頗弁済)

会社の支払いが困難な状況で、お世話になった取引先や親族など、特定の債権者にだけ優先的に返済する行為を「偏頗弁済(へんぱべんさい)」と呼びます。これは、すべての債権者を平等に扱わなければならない「債権者平等の原則」に反するため、固く禁じられています。

偏頗弁済も破産管財人の否認権の対象となり、返済を受けた相手は受け取った金銭を返還しなければならず、結果として多大な迷惑をかけることになります。弁護士に依頼した後は、すべての返済をストップし、法的な手続きに委ねるのが鉄則です。

返済の見込みがない状態での新たな借入れ

すでに経営が破綻しており返済能力がないことを自覚しながら、その事実を隠して金融機関から融資を受けたり、クレジットカードで高額な商品を購入して現金化したりする行為は、詐欺行為とみなされる可能性があります。

このような行為は、被害を拡大させるだけでなく、代表者個人の自己破産において免責不許可事由に該当し、借金が免除されなくなる原因となります。また、詐欺罪として刑事告訴されるリスクも伴います。

破産管財人への虚偽説明や調査への非協力

破産手続が開始されると、代表者は裁判所および破産管財人に対し、会社の財産や負債、破産に至った経緯などについて、ありのままを正確に説明する「説明義務」を負います。

管財人からの質問に対して嘘をついたり、資料の提出を拒んだりするなど、調査に非協力的な態度をとることは絶対に避けるべきです。管財人は調査の専門家であり、虚偽は容易に見抜かれます。不誠実な対応は、手続きを長期化させるだけでなく、免責が許可されない最大の要因の一つとなります。

会社破産に関するよくある質問

破産申立ての費用がなくても手続きはできますか?

手元に現金が全くなくても、諦める必要はありません。多くの法律事務所では、弁護士費用の分割払いに応じています。弁護士に依頼し、債権者への支払いを停止すれば、それまで返済に充てていた資金を費用として積み立てることが可能になります。また、会社の売掛金を回収したり、在庫品や備品を弁護士の指導のもとで適正に売却したりして、申立て費用を捻出する方法もあります。代表者個人の破産費用については、収入などの要件を満たせば法テラスの民事法律扶助(費用の立替制度)を利用できる場合もあります。

会社の税金や社会保険料の支払いはどうなりますか?

法人が破産手続きを経て最終的に消滅すると、納税主体そのものがなくなるため、会社が滞納していた法人税、消費税、社会保険料などの支払い義務も原則として消滅します。ただし、代表者個人が納税保証をしていたり、第二次納税義務者として指定されたりする特殊なケースでは、個人に請求が及ぶことがあります。なお、個人の住民税や国民健康保険料などは、自己破産をしても免責されない非免責債権にあたるため、破産後も支払い義務が残ります。

破産後、再び会社の役員になったり起業したりすることは可能ですか?

はい、可能です。破産したからといって、将来にわたって経営者になれないという法律はありません。破産手続き中の一定期間は役員になれない資格制限を受けますが、免責許可決定が確定して「復権」すれば、再び株式会社の取締役になったり、自分で新しい会社を設立したりすることは自由です。ただし、信用情報機関に事故情報が登録されている約5~7年間は、金融機関からの事業融資を受けることが極めて困難になる点には留意が必要です。

会社のリース物件や賃貸契約の事務所はどうなりますか?

コピー機や社用車などのリース物件は、所有権がリース会社にあるため、会社の資産ではありません。したがって、破産手続きの中でリース会社に返還することになります。賃貸借契約で借りていた事務所や店舗も、契約を解除してオーナーに明け渡す必要があります。滞納していた賃料やリース料は一般の破産債権として扱われます。事務所の敷金は、未払賃料や原状回復費用に充当され、残額があれば破産財団に組み入れられて配当の原資となります。

まとめ:会社破産の影響を理解し、適切な次の一歩を踏み出すために

会社破産は、単に法人が消滅するだけでなく、経営者個人の生活、従業員の雇用、取引先の経営に至るまで、極めて広範囲に深刻な影響を及ぼします。本記事で解説したように、その影響は対象者ごとに異なり、それぞれ法的な手続きや公的な救済制度が関わってきます。しかし、破産はすべての終わりを意味するわけではなく、法律に則って債務を公平に清算し、経営者自身が経済的に再出発するための重要な制度でもあります。財産隠しや特定の債権者への偏頗弁済といった禁止行為を厳に慎み、破産管財人の調査に誠実に協力することが、円滑な手続きと免責許可の鍵となります。資金繰りに窮し、破産を視野に入れ始めたら、独断で動く前に、まずは倒産実務に精通した弁護士へ速やかに相談することが何よりも重要です。専門家と共に状況を正確に把握し、法的に適切な手順を踏むことが、関係者への影響を最小限に抑え、ご自身の再スタートに向けた最善の道筋となるでしょう。

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